焼尻島から天売島へ 霧の中の高速船「さんらいなぁ2」乗船記【天売・焼尻一人旅 #4】

現在12:10。2時間半ぶりに焼尻港へ戻ってきました。

原生林のオンコ自然林、めん羊牧場、そして白浜海岸と、霧に覆われたり晴れたり、目まぐるしかった2時間半の滞在でしたが、焼尻島をかいま見れたので、大満足です。

おばさんにお礼を言って自転車を返すと、またまた港には霧が押し寄せています。

おばさんは、「ひどいときは3m先も見えなくなるのよ。」と笑います。

焼尻港でのひととき

これから乗る船は高速船の天売島行き。

チケットを買いましょう。

料金は1,400円。高速船のほうが、ほんの少し高いようです。

焼尻港に唯一あると思われる食堂。

もうすぐ船も来るでしょうから、ランチは天売島に着いてからにします。

ターミナルは閑散。一人は、羽幌から私と同じ船でここに着いた観光客風のおじさん。

もう一人は初めて見るので、私よりも早く焼尻島に着いていた人でしょう。

12:10に焼尻島に着いて、12:25に出発するダイヤですが、まだ姿を見せません。

プワー、プワーと、霧笛だけは頻繁に聞こえます。

白いカーテンの向こうから、船首が姿を現しました。

さっきのレンタサイクルのおばさんが、「いくらレーダーがあるといっても、見えなきゃ怖いよね」。と言います。そりゃそうですね。

船は高速船らしからぬ慎重な足取りで港に入ってきました。

焼尻島に来るときに乗った船は、フェリー「おろろん2」。

羽幌沿海フェリーのほこる、もう一隻の船が高速船「さんらいなぁ2」です。

「さんらいなぁ2」は、総トン数122トン、定員も130名と小ぶりですが、航海速力が23ノット。

先日乗った佐渡汽船の「ジェットフォイルぎんが」の46ノットには負けますが、立派な高速船です。

下船した客は5人ほど。そして、私はこの船に乗り込みます。

焼尻島から天売島へ 高速船の船旅

さて、下船客と入れ替わるように乗り込みます。

高速船なので、椅子席のみ。

でも常時シートベルトということではなさそうです。

高速船は速く、天売島までわずか15分。

ここに座っていてもいいんですが、やはり甲板からの景色を楽しみましょう。

なので、デッキに出てみると、羽幌から乗ってきた先客もいました。

船は、霧のため若干遅れているので、すぐに出航です。

わずかな滞在時間だったけど、記憶に残った島、焼尻島。

今回の旅で3島め。今年に入ってからは、6つ目の島への訪れでした。

焼尻島にさようなら。

といっても、天売島と4㎞しか離れてませんから、ふつうに見えるかもしれないですね。

しかし、私の考えはあまりに楽観すぎたか、港を出て船首を天売島の方角へ向けると、真っ白なガスが行く手を阻んでいます。

背後もこんな感じに。なかなか一筋縄ではいきません。

霧の中を進む高速船。

わずか4㎞先に浮かんでいるはずの天売島が、まったく見えません。

デッキにいた先客は、ただの先客ではありませんでした。

ものすごい望遠レンズ。

プロのカメラマンでした(^^)

すごいです。この霧の中、それも船の上から三脚なしで海鳥を撮ってるんですから。

しかし、霧はますます深くなるばかり。

行く手だけでなく、背後もそうです。

天売島も焼尻島も、なにもかもが白乳の闇に包まれました。

霧の中の天売島に到着

船は霧笛を鳴らし続けます。まもなく天売島ということでしょうか。

全然、島影が見えないんですが。

 

お、かすかに、港の出口にある灯台が。

おお、人工物が見えると、なんとなくほっとします。

これは反対側。天売島が見えてきました。

この霧です。焼尻島から見えなかったわけです。

複数の消防車がまとめて放水しているような、そんな分厚い霧。

どこか、焼尻島にも似ているフェリーターミナル。

12:40。定刻に、今夜泊まる天売島に到着です。

お、左手にレンタサイクルと食堂がありますね。

まずは、腹ごしらえといきますか。

今回の7月の北海道離島4島弾丸旅の全行程はこちらです。