利尻富士を追いかけるドライブ オタトマリ沼~仙法志御崎公園【利尻・礼文一人旅 #11】

真っ白い霧の中をドライブ。沓形港まで来ました。

北の果てにいるのですから、霧に包まれれば、冬の厳しさも想像され、それなりに情緒があるともいえる。

そうはいっても、さすがに元気がでない(^^)

沓形岬から眺める利尻富士

沓形(くつがた)というのは、利尻島の西に位置する利尻島第二の町。

つまり、利尻島を時計回りに4分の3ほど来たことになります。

ここまでの道中、姫沼あたりまでは晴れ間も見えてましたが、9割がた霧の中のドライブ。

ガードレールのない箇所もあり、おっかなびっくり運転しながら、何も見えないなら早めにホテルに戻って、温泉でくつろぐのが正解かな、なんて思ってました。

あそこに見えるのが沓形港です。

ところが、捨てる神あれば拾う神あり。

急に風が吹き出し、霧が取り払われます。

アタマは隠してますが、沓形岬からみると、利尻富士はこんな感じなんだな、ということがわかって大満足でした。

沓形岬からの距離。東京まで1,045㎞ということは、小笠原諸島父島と同じくらいの距離。

まだ15時です。この距離標を眺めているうちに、もう一度、利尻島南部の観光スポットをたずねて、利尻富士が見えるかどうかためしてみたらどうだ。

そんな気になりました。

せっかくレンタカーを借りてるんです。

オタトマリ沼のあたりまで逆走してみましょう。

オタトマリ沼で食べるホタテバター焼き

これは、1時間ほど前に通ったオタトマリ沼。

沼のほかは、何も見えません。

ところが、1時間たって、ふたたび来てみると、おお・・

控えめにですが、利尻富士が姿を見せてくれました。

オタトマリ沼は、利尻島で最大の湖沼です。原生林に囲まれた静かな沼。

レストハウスが併設されてます。

実はオタトマリ沼の本領は、このレストハウスにあります。

中に入ると、すごくいい香り。

ホタテをバターで焼いた、素晴らしい香りが充満してます。

おもわず注文しました。

でてきたホタテバター焼き。

こんな分厚い貝柱は、はじめて食べます。

色といい、香りといい、食べてしまうのがもったいない。

身もプリプリでした(^^)

これは芸術です。利尻島の人たちは、ふだんからこんなすごい食材で食事をしてるのでしょうか。

南浜湿原から眺める利尻富士

オタトマリ沼からすぐの場所にある南浜湿原。

ここは、最初は素通りしてしまったのですが、ふたたび来てみると、利尻富士がのぞめました。

南墓湿原は、海のすぐ近くでありながら、「ミズゴケ」が繁茂した高層湿原という、非常に珍しい場所とのこと。

簡単なトレッキングコースもあったので、野鳥のさえずりを楽しみながら自然を楽しむのもいいでしょう。

海と利尻富士がセットになる仙法志御崎公園

続いて、仙法志御崎公園。

これも、最初に通りかかったときは、いったいここはどこなのだ?と言わんばかりの白乳の世界。

まさに、「私はいま利尻島に来ているんだぞ。」と暗示にかけない限り、自分の居場所が理解できないほどでしたが、雲が流れ、利尻富士のすそ野がみえました。

仙法志の本領は、利尻山噴火の際、流れた溶岩による奇形。

そして、そこに生えているのは高山植物でしょうか。

利尻島最後の観光は何も見えなかった「夕日ヶ丘展望台」より

ひと通りの観光スポットに立ち寄り、利尻富士もセットでみれたので一応満足。

鴛泊の町に向けてクルマを走らせますが、右窓に見えていた利尻富士が、あっというまに霧に隠れました。

霧から逃げるようにクルマを走らせましたが、最後の観光スポット「夕日ヶ丘展望台」にも寄ってみました。

夕日が綺麗らしいですが、本日は夕日どころではありません。

案の定、海から押し寄せる、モワーッとしたガス。

海からすごい勢いでガスが攻めてきます(^^)

だんだん足元がおぼつかなくなってきました。ちょっとヤバい。

ガスの塊がスーッと現れ、足元が完全に見えなくなることもあるから怖い。

海は完全に見えなくなりました。

ガスは、町をも飲み込もうとしています。

すごい自然現象です。

利尻島の旅。

若干、欲求不満になりましたが、いちおう観光スポット回れたし、厳しい自然の姿もかいま見れたので、よかったです。

私は、礼文島から来たので、相対的に自然の安定という先入観がありましたが、利尻島だって「北の果て」なんです。

今度は、凍てついた厳冬期にでもやって来て、違う利尻島の顔を拝見したい。

レンタカーをトヨタに返すと、今夜の宿「北国グランドホテル」まで送迎してくれました。

今回の7月の北海道離島4島弾丸旅の全行程はこちらです。