京の台所「錦市場」では目移りがしすぎ、「木屋町」では敷居が高くて、ランチですっと入れるようなお店を見つけられませんでしたが、京都の繁華街をかいま見ることができて満足。
木屋町通りから一本隔てた先斗(ぽんと)町通りでランチをとることにしました。
京都の花街 品格と賑わいの「先斗町」を歩く
先斗町を歩く。
実は、今回の京都旅の楽しみの一つでありました。
京の花街と言われても、なかなかピンとこないけど、石畳が敷き詰められた伝統的な街並みとなれば、旅愁を感じる私好みの情景。
通りの両側には、お店が並んでますが、値段がさほど高すぎないのが嬉しい。
しばらく時を忘れて、500mほどのこの小路をさまよいます。
なにがいいって、この道幅です。
物理的にクルマが入ってこれない小路に旅愁がわくのは万国共通のようです。
木屋町通りはクルマも通れるので、やっぱりその違いでしょう。
緊張感を完全に解いて、重厚な街並みを楽しみます。
豆腐料理かな。
こちらは喫茶店。
行き止まりの路地をのぞくのも楽しい。
もともとは、鴨川の護岸工事のためにできた通り。
だから、通りの東側のお店は、縁側が鴨川にはり出しています。
茶屋、旅籠などが置かれたのが繁華街のはじまり。
祇園と並び京都の代表的な花街の一つになりました。花街とは芸妓屋さんが集まっている区域を指す名称です。
普段なら、舞妓さんが行き交う通りも、いまはいません。
お店も半数近くが閉めています。
そんな状況下だけれども、外国人観光客がまったく姿を見せない京都の通りを歩くなんて、これから先できるんだろうか。
500mほどの通りなので、のんびり歩いても15分もあれば終点に着きます。
もと来た道を折り返します。
雨が似合う通りです。
こんなお店もあるんですね。夜歩くのも楽しそう。
京都でマトリョーシカに出会うとは思わなかった。
旅館もあるんですね。こういう日本式旅館にも泊まってみたい。高そうですが。
街を歩く楽しさを思い出させてくれた先斗町。
考えてみれば、私は異国でも、こんな小路ばかりさがして歩いています。
さっきの旅館。さっするに、客室は鴨川にはり出してそうです。
先斗町の洋食屋さん「ワタナベ」でいただいたシャトーブリアン
さて、さすがにお腹もすきました。遅いランチと洒落こみます。
先斗町には、こんなお店もあるんですね。
「SO-SU ワタナベ」というお店です。
四条通りから先斗町に入ってすぐのところにあります。
外国のレストランでよくやるように「おススメは?」と聞くと、数量限定のシャトーブリアンをすすめられました。
では、それで。赤ワインも。
歩き回って疲れた身体に、ワインが美味しくしみわたります。
店の雰囲気もいいですね。
そして運ばれてきた「シャトーブリアン」。
お肉の中心にレアな感じの焼き加減を残しているのが見事ですね。
味も見事。正直、これまでこんなに美味しいカツを食べたことあるかな、というぐらいの食感でした。(けっして大げさではありません)
シャトーブリアンが、1日10色限定で2,000円。ワイン1杯が300円という良心価格です。
ごちそう様でした。
雨の鴨川の散歩
さて、食後の散歩に鴨川沿いをぶらぶらしますか。
四条大橋には人の群れも。
小雨のぱらつく鴨川。日本の風景は、青空より、陰鬱な空の下のほうが似合うと思うんですが、いかがでしょうか。
やっぱり、先斗町のお店は、縁側を鴨川に向けてはり出してます。
夜は夜で楽しそうな鴨川沿いの散歩。
意外に早い鴨川の流れ。
大原方面の山なみが霞みます。京都は三方を山に囲まれた街であることを思い出します。
雨の三条大橋。
「鴨川をどり」というのがあるんですね。しかもここは、歌舞練場のようです。
こちらは京阪電車の三条駅。このあとは、あの電車に乗って、「東福寺」や「伏見稲荷」に寄ってみるかという気になります。
雨がいっとき激しくなって、三条大橋の下で雨宿り。
鴨川の地図。
川岸から上に上がり、ふたたび先斗町の終点をのぞきます。
さっきの歌舞練場です。ふだんは賑わうんでしょうけど、いまはひっそり。
三条大橋を渡って駅に向かいます。
この女性は、雨の中、傘をさしながらすっと本を読んでました。なんかカッコいい。
マスクをした像もカッコいい。
三条大橋を西から東へ。
それなりに大都市なのに、なぜこんなにも綺麗なんだろう、と思わせる鴨川。
三条大橋をわたりました。時刻は14時過ぎ。
さっき思いついた「東福寺」は、この三条駅から電車ですぐです。
「東福寺」「伏見稲荷」と回れば、ちょうど夜になるかな、と思い地下に降りました。