ウラジオストクの街を、心ゆくまで歩いてきました。
そして無事に荷物を受取り、待合室でしばし休憩。
あとは、モスクワ行きのロシア号の出発を待つのみ・・・
ウラジオストク駅の待合室
明らかに異国の雰囲気。異国の鉄道に乗るのもはじめて。
日本人はまったく見当たりません。孤独感が旅の実感をかきたてます。
「ロシア号」とは表示されていません。
「1」がモスクワ行きのロシア号です。列車番号と行先だけ表示されるんですね。
ちなみに、その上は「ハバロフスク」でしょうか。一番上はわかりません(^-^)
ロシアの列車は、すべてモスクワ時間で運行されているとのことでしたが、掲示板には、現地時間で表示されてますね。
モスクワまで9,288kmの距離標
ホームに降りて、列車の入線を待ちます。
ちなみに、日本のようにアナウンスはないと思ってましたが、「ロシア」と「モスクワ」という文字を含むアナウンスがあり、ホームに向かいました。
そして、ホームを歩いていると、中ほどにすごいキロポストを見つけました。
9,288キロ!
モスクワまでの距離ですね。想像もつかない距離です。
日本にいたら、絶対に見かけない距離標。
これから7日間かけて、シベリアを横断する嬉しさで武者震いです。
ロシア号4人用コンパートメントに乗車
ロシア号が入線してきました。
濃緑色の車両が多い中、「ロシア号」は3色に塗り分けられてます。
この配色は、ロシア国旗をイメージしているとのこと。愛国列車ですね。
乗客もぞくぞくとホームに集まってきました。
日本人、あるいは東洋人の顔はみかけません。
この人たちは、どのへんまで行くんだろう??
まさか、モスクワってことはないと思うけど、ハバロフスクあたりかな。
ハバロフスクなら、明日の朝の到着。飛行機よりも使い勝手がいいのかも知れない。
なんか、兵士たちもいます。
車両の入り口で、女性車掌にチケットを見せて、車内に入ります。
これが、これから1週間、私の寝床となる部屋。4人部屋でした。
チケットによると、進行方向に向かっての下段、これはラッキー!
7日間、存分にシベリアの景色を楽しめます。
この車両には、同じ部屋が9つあり、定員は36人なんですね。
今のところ、同室の客はいないようです。
ロシア号出発
「ロシア号」は20:17定刻に発車しました。胸がときめく瞬間です!(^^)!
異国の列車に乗るのは、もちろん初めて。
これから、9,288キロ、148時間31分の旅のはじまりです。
今日の、といっても、あと数時間しかありませんが、時刻表はこちらです。
ロシア号第1日目の時刻表
モスクワまでの距離 | 駅 | 到着 | 出発 | 時差 |
---|---|---|---|---|
9,288km | ウラジオストク | 20:17 | +7 | |
9,256km | ウゴリナヤ | 20:59 | 21:00 | +7 |
9,177km | ウスリースク | 22:16 | 22:34 | +7 |
9,109km | シヴィルツェヴォ | 23:40 | 23:42 | +7 |
列車は、しばらくアムール湾に沿って走ります。サマータイムなので、20時過ぎですがまだ明るいです。
無事に出発できたことを祝って乾杯!
そして、駅前のスーパーで仕入れたワインを一口飲み、日本から持ってきたカップラーメンを食べます。
そして、水割りを作ろうとしたら、なんと炭酸水でした。
水を買うときに「炭酸であるか否か」に注意、というのは予備知識として知っていました。
でも、実際に買うときに見極めるのは難しい。
文字が読めれば簡単ですが、ボトルを振って確かめても、密閉状態では泡が出ないので(^^)
ウスリースクから乗ってきた大量の兵隊たち
さて、旅立ちの幸せを感じながら、このまま、モスクワまで、この部屋を占領できるのかなあ・・・
なんてほろ酔いで甘い期待をしていたら事件発生!
22時頃、ウスリースクという街で停車すると、緑色の迷彩服を着こんだ大男たちが大量に乗り込んできました。
30人くらいはいるでしょうか。
(いったい、なんなんだ、こいつらは・・・!?)
私のいる車両は、私の部屋、その両隣まで含め完全に兵隊たちで埋まりました。
私は、軍隊野郎たちに完全に囲まれたことになります。
兵隊たちも、「一体こいつはなんでここにいるんだ?」とばかりに、私をジロジロ眺めます。
ロシア国民の対日感情がどうかは知りませんが、今年2004年は日露戦争開戦100年目。
さすがに怖くなりました((+_+))
でも、それは私の思い過ごしで、若い兵隊さんが「地球の歩き方」の後ろのほうの簡易会話集を繰ると、自己紹介してきました。
一人づつ名前を紹介してもらうんですが、ロシア語の独特な言い回しなので、とても覚えられません。
そして、酒盛りがはじまりました。
兵隊たちは、持ち込んだウオッカを飲む飲む!
私もすすめられましたが、とても一気には飲めません。
場違いな日本人が乗ってるということで、他のコンパートメントからも兵隊たちが続々と私のコンパートメントに集まってきました。
カタコトの英語と身振り手まねでの日露交流によると、やはり徴兵の兵役中で、ビキンという街にある寮に帰るところらしいです。
ビキン到着は明日未明の5時過ぎ、シベリア鉄道最初の夜は、どうやら徹夜になりそうです。(*^^)v
いやあ、これは、想定外だった・・・