【K1156 上海⇒成都西③】南京長江大橋を渡る&夕暮れの中国列車旅

上海を出てから4時間と少し、K1156列車は南京駅に到着しました。

時刻は15:06。定刻の到着で9分間の停車。

時刻表を掲示しておきます。

長江を南京長江大橋で渡る

隣のホームに同じく緑列車の軟臥寝台が止まりました。

南京は江蘇省の省都。旅の序盤において、最も大きい都市で人口は1,000万人弱。

しかし、意外にも乗客の入れ替わりは少ない。

考えてみれば、南京のような大都市であれば、空港もあれば、高速鉄道の本数も多い。

わざわざK列車のような快速を使う必要などないということですね。

K1156列車は、上海から南京まで4時間以上かかりましたが、新幹線なら1時間半程度の時間距離です。

たとえるなら、東京から名古屋まで、新幹線でなく普通急行でたどりついたようなもの。

南京を発車した列車。

まもなく、序盤のハイライト、長江を南京長江大橋で渡ります。

ああ・・なんとなく、大河が迫ってきている予感。

長江の川面が見えました。

実は、上海、南京ともに、何度か訪れたものの、この長大な長江の水面をまともに見たことがありません。

以前、寝台列車でこの南京大橋を渡った時は、寝過ごしてしまったし^ ^

太いトラスが窓外を流れます。

南京長江大橋は、瀬戸大橋などと同じく、道路鉄道併用橋。

併用橋の場合、鉄道が下に来るのがふつうで、だから写真撮影には、トラスをよける技術が必要です。連写すればいいんですけどね^ ^

しかし、この南京長江大橋の開通は1968年。ちょうど毛沢東による文化大革命の頃。

全長は6,772mで、併用橋としては当時世界最長だったという。

それにしても、河口の上海から300キロもさかのぼっているのに、この広々とした川幅は、さすがに世界3位の長さをほこる長江。

水運としても現役なのでしょう。

大小さまざまな船が長江を行き交います。

ところで、この南京長江大橋は観光名所になっていて、上段の道路脇の歩道からは長江の眺望を楽しめる。

いっぽうで、ここから長江に身を投げる自殺の名所にもなっているとのことで、最近は公安の警備が強化されたような話をどこかで耳にした。

それで、中国人の人口10万人あたりの自殺率なんて数字を見てみると6〜7人前後。

ちなみに、日本はこの倍以上です・・・

長江を渡り終え、いよいよ大陸中国の深部へ。

上部から張り出すように、道路が離れていく、瀬戸大橋を渡り終えた時と同じ光景でした。

大陸中国らしい積荷とすれ違い

川を渡っても、しばらくは南京の郊外。

まだまだ車窓には社会主義的な建物も。

それも少しづつまだらになって、いよいよ大陸の旅という予感。

旧市街には長屋のような建物も。

その、まわりには長屋しかないような街の駅を通過。

こういう駅にはホームもありません。

夕暮れも迫ってきました。

飽きもせず、通路に立って、ひたすら窓外を眺めている乗客。

日本人が一眼レフにスマホを首から下げてる姿は、他の乗客や車掌さんにはどう映ってるのだろう。

貨物列車と頻繁にすれ違うのは、南京を出てからも同じですが、

その積荷がすごい・・・

こんなとこ、撮っていいのだろうか・・・

装甲車まで現れました。

日本では見られない光景に、わけもなく感激です。

南京⇒滁州北⇒蚌埠⇒合肥と迂回するK1156列車

街が近づいて、高層ビルがふたたび現れます。

でも、その下で農作業が行われているのが印象的。

ところで、わがK1156列車は、南京を出てちょっと変わったルートを通ります。

一直線に成都を目指すのではなく、南京⇒滁州北⇒蚌埠⇒合肥と北まわりに迂回するコース。

K列車(中国の快速)の役目は、やはり空港も高速鉄道も通らなそうな街を、ひとつひとつ拾い上げていくことにあるんですね。

その滁州北駅に到着しました。15:55で定刻です。

後部の硬座車両から、大勢の乗客が降りていきました。

大陸に沈んでいく夕陽

滁州北を発車。

窓外は夕暮れが包みはじめ、旅情をいっそうかきたてます。

こういう、なにもない寂寥感漂う景色がたまらなく好き。

通過駅で直立不動の駅員さん。

私は景色を眺めるのが三度の飯より好きだけど、他の乗客は、どんな思いで眺めてるのかな。

線路が分かれていきます。

広い中国大陸に敷かれたレールは14万キロ。想像を絶する長さです。

少し疲れて、ベッドに腰掛けます。

上海から、まだ5時間程度だけど、すごく長く旅している気分。

感傷にひたってたら、同室の女性が帰ってきて、ちょうど通りかかった車内販売から弁当を買いました。

私も小腹がすいたので、日本から持ってきた菓子類をテーブルの上に広げます。

こういうシチュエーションでは、やはりお菓子をすすめます(^ ^)

私が日本人で、しかも男。

警戒してるのかな、と思ってたら、意外にも日本語で「ありがとう」といって受け取ってくれました。

ちょうどその頃、左窓に夕陽が。

窓を通してなので、なかなかうまく撮れないけど、久しぶりに見た赤く染まる夕陽。

女性もスマホで撮影しています。

大陸に沈んでいく夕陽もいいけど、

こういう、町や集落を照らす夕陽がとても切ない。

そして、蚌埠の街が近づいてきたようです。

蚌埠駅の36分停車で進行方向が反対に

カタカナでは蚌埠(ホウフ)と読む、蚌埠駅に到着。

定刻だと17:31なので、5分ほど早い早着。

そして発車は18:07なので、40分近く停車します。

蚌埠は華中を流れる淮河のほとりの街。かつては真珠の名産地であったもよう。

後方の硬座車輌から降りていく乗客。

隣のホームに列車が進入してきました。

30分も停車するんだから、ちょっとホームを歩いてみようか・・・

と思ったら、なんか施錠されてましたw

そして、まわりにはスモーカーどもがいっぱい。

K列車は庶民の列車。デッキでタバコを吸うことが許されているみたいです。

タバコの煙から逃げるようにコンパートメントへ。

隣のホームに、さっきとは別の列車が進入。

ちょうど硬臥寝台が隣にとまりました。

みなさん、どこまで行くんだろう・・・

なんとウルムチ行き!

ここから4,000km以上はあります。はて、何時間かかることやら^ ^

ほんとに中国の列車は、生活感そのものに、ひっきりなしに出たり入ったり。

人口が多いのだから当たり前と言えば当たり前ですが、旅人からすると、こんな旅情をかもしだすシーンが駅ごとに展開されてうらやましい。

日本から持ってきたビシクレタ・レゼルバを味わいながら、長距離列車の往来を楽しみます。

そして、30数分の停車時間を終え、列車は反対方向に走り出しました。