旅先で街歩きしてて、熱中症(ではないとは思うけど)でくたばってホテルに戻って寝る、なんて経験、初めてだな(^ ^)
水分の大量摂取と、1時間ほどの仮眠を取ったので、多少体力を回復させてベッドに起き上がります。
まだ5月で、暑さに身体が基本的に慣れてないのだから、自重しなければ。
体調管理も、弾丸一人旅を成功に導く方法論の一つです。
とはいえ、身体もラクになったので、さっきポカリのついでに買っておいたハイネケンを飲み干します。旨い^ ^
そして、人心地ついたところで、夜までにどこか行きたい。
歩き回るのは、自重するとして、路線バスでどこか行けないかな・・・
そして、地図と地球の歩き方を見比べて、ハノイからバスで1時間弱で行ける陶磁器の村と呼ばれる「バッチャン」へ行ってみることにしました。
ロンビエンバスターミナルへ
16時になって、少しは暑さが和らいだかな、と思ってホテルを出ると、全然そんなことはないw
太陽の角度は変わっても、街には、しっかりと吸収された熱が根雪のように漂っています。
しかも、かるくバスで行こうなんて思ったけど、バスターミナルまで徒歩18分。
熱中症になりかけて自重しよう・・・まったく反省になってませんw
こんな見事な門を、ふたたび大汗を流しながらくぐります。
そして、たどりついたロンビエンバスターミナル。
待合室もチケット売り場もなにもありませんが、この路線の多さ。
ロンビエンは、ハブターミナルのようです。
バッチャン行きは47番ですね。
Googleマップによると、47番バスは20分に1本の運転。
しかしすげえな・・・バスも走る車道をふつうに自転車が走ってる
お、47番バス来ました。
ハノイの路線バスの素顔
バッチャンへ行くために乗り込んだ「47番バス」。
というのはこじつけで、実はハノイの路線バスに乗りたくて、バッチャンに向かってる、という意思の方が強いかも(^ ^)
路線バスは、その街の匂いをつかみ取るのに最適な乗り物。
はじめて訪れた街で、乗らないわけにはいきません。
チケットの買い方ひとつとっても、国によって流儀が違う。
ハノイは、バンコクと同じように、老人車掌が乗っていて、乗車後に売りにくるのでした。
バッチャンまで約1時間で7000ドン(42円)。
ナンバリングまでされてる、立派なチケット。
1時間乗って、たった42円なんて乗り物がまだ存在するんだ。
これなら、乗り間違えたっていいから、1日中乗ってても楽しいかもw
しかし、車内は暑い・・・
窓は閉め切られてエアコンバスなんだけど、エアコンが肝心の冷気をあまり送り込んでくれない。
こんなんだったら、窓が開いた方が嬉しいかも。
その窓は、汚れきってますw
みなさん暑くないのかな・・蒸し風呂とまでは言わないけど、西陽がはいって、かなり暑いよ。
降りる時は、ブザーを押して告げる仕組み。
1時間くらいかかるかな、と思ってたら、45分ほどで着いたバッチャンのバス停。
ここでよかったのかな・・・Googleマップでみると、バッチャン村の入り口に最も近いバス停はここだった。
しかし、これ、どうやって通るんだよ・・
車道は、すごい勢いで、トラックやらバイクが飛ばしてくる。
こちらも、命懸けで車道を通過します。
ちなみに、45分で着いたのも当たり前で、降りた場所が違ってましたw
ふつうに終点まで行けばよかったんです(^ ^)
しかし、そのときは、そんなことに気づかず・・・
そして、クルマに気をつけながらテクテク歩いて行くと、バッチャンの文字。
ここからが、バッチャン村みたいですね。
さて、陶器の町と聞いてますが、どんな感じかな。
陶磁器店だらけ バッチャン村の散策
おお・・・これは、すごい・・
実用品と思えるものから、装飾品まで。
ストリートの両サイドが、陶器店で埋めつくされてます。
これ、陶器マニアの方だったら、よだれがでるかもw
バッチャン村では、もともとレンガづくりが発祥らしいのですが、15世紀頃から陶器の生産がはじまりました。
ここで作られた陶器は、日本にも輸出されていたみたいです。
たしかに、安土桃山時代にお茶をかなでようとすれば、湯呑みやら急須やら、茶人の御用達になりそうですね。
しかし、その陶器店の目の前を雄叫びを上げて走り去るオートバイ。
振動で陶器が倒れないか心配になります。
あ、レンガ造りの家もありますね。
この村の人口は5000人。
その9割の人が陶器づくりにかかわっているとのこと。
まさに陶器の村だ。
こんな超大型の陶器を買って行く観光客っているんだろうか。
どうやって、持って帰るんだ??
こんな小さめの陶器なら、お土産として持ち帰りたいですね。
陶器だけでなく、町歩きもしてみたい。
絨毯も作ってるのかな。
おお、レンガ造り、カッコいい。
細い路地をさまようように歩くのが楽しい。
ソンホン川の夕陽
てきとうに歩いていたら、不意に視界が開け、川が現れました。
おお・・・これが、ハノイの街を潤す「ソンホン川」ですね。
大陸の河って感じがするよなあ・・
実際、この川は、中国の昆明付近に源流を発し、中国ベトナム国境を経て、南シナ海に注ぐ全長1200kmの大河です。
水遊びしているバッチャン村の人たち。
でも、この川は雨季には増水し、村全体が水没することもあるみたいです。
それは、信じられない・・・
夕日が沈んでいきます。暑さも少しづつやわらいでいきます。
なんとなくだけど、ガンジス川のガートを思い出すなあ。
夜はどんな感じになるのかな。
風もなく、物音ひとつしない、ソンホン川の川っぺりでした。
バッチャンのバスターミナルからハノイの街へ
さて、そろそろハノイに戻りますか。
調べたところ、村のど真ん中(より少し南)に、バッチャンのバスターミナルがあったんです。
つまり、来る時も、ここまで乗ってくれば、あんな怖い思いして街道を横切らなくてすんだのでした。
念のため、地元の人に「ハノイに行くか?」と聞くと、みんなうなずいてくれました。
来る時も乗った47番バスの終点は、ここだったんだ。
そして、20分間隔の運転。
20分間隔なので、待つこともなくバスが来ます。
47番にもAとBがあって、1000ドン違うらしい。
来た時と同じ47Aで、やはり7000ドン(42円)。
10000ドン渡して、3000ドンのお釣りです。
住民の憩いの場でもあったバスターミナルを後にします。
手を振ると振りかえしてくれました(^ ^)
バス vs オートバイのデッドヒート
運転席横のシートがあいてたので、引っ越します。
バスは、ここが特等席。
しかし、すごい・・・よく事故がおきないものです。
大型車がいると、すぐにバイク渋滞になるという構図。
この状況では、バスもスピードを出せません。
しかし、クラクションは鳴らし続けてますw
クラクションぐらいでは、まったく動じないオートバイ軍団。
それどころか、追い抜いていきます。
バスの先頭座席で見てると、これはなかなかのスリル。
太陽が沈んでいきました。
ソンホン川に架かる橋。これを渡ればハノイです。
さすがに、この橋は、クルマとバイクで道が分けられてるみたい。
ところが、橋を渡り終えたとたんに、これですw
こりゃ、眺めてるだけで楽しいわ(^ ^)
しかし、すげえ根性だな・・・クラクション鳴らされても、自転車どきませんw
活気あるよね。やっぱりアジアは楽しい。
ロンビエンバスターミナルに戻ってきました。
わずか3時間ほどのミニトリップだったけど、すごく楽しかったバッチャンへの旅でした。