炎天下のハノイ街歩き&科挙の合格者の名前が並ぶ「文廟」【ベトナム旅行記2023 #9】

さて、早朝散歩から帰ってホテルで小休止。

ホテルが旧市街ど真ん中だと、ほんとに都合が良い。

そして、シャワーをあびて再出発。

午前中から炎天下のハノイの街

勢いよく出かけようとしたら、フロントにいた私の娘くらいの歳のお姉さんに声を掛けられ、カメラバッグやポーチやら点検される。

治安があまりよろしくないらしい。

暑い、とにかく暑い。この調子だと、日中は何度まで上がるんだろうか。

暑いさなかのハノイの人たちの営み。

ベトナムの国旗も、誇らしげに揺れてます。

今日は5月5日金曜日。日本はGWだけど、ベトナムは平日だよね。

扇風機が大量に売られてました。

さて、どんどん旧市街を西へ歩きます。

もくろみ通りにぶつかった鉄道線路。

ここは、いわゆるトレインマーケット。

鉄道線路上に市場が開かれるというアジアではよくあるパターンですが、なんか閉鎖されてる?

警察までいる。

お目当てで訪れた観光客もとまどってます。

でも、まだマーケット開いてないから。

たぶん、市場が開く時間になったら開放されるんでしょう。

バンコクのメークロン市場のように、常時開放ということではないようでした(^ ^)

でも、柵の隙間から、生活風景を拝見。

これ、実際に使われてる線路なんだよね。それだけでもすごいわ・・

こころなしか、レールがぐにゃりと曲がってるようにも見える。かげろうのせい?

再び散策開始。スマホの広告は、ベトナムの俳優かな?

この暑さで、食べ物がよく傷まないな、と思います。

線路が目に入ったので、駅をみたくなりました。

ハノイ駅。さすが首都。立派なつくり。

なんと、内部はエアコンが効いてる。涼しい・・

おお・・あの列車はどこへ行くんだろう?

駅の風景は、それだけで旅情が高まります。

南部のホーチミン行きかな。

長くいると、エアコンの呪縛から逃れられなくなると思って、早めに退散しました。

ベトナムで最初の大学 孔子を祀る「文廟」

ふたたび歩きはじめましたが、あてもなく歩いているわけではありません。

今日のハノイ街歩きでは、旧市街から徒歩圏内の「文廟」「タンロン城跡」「ホーチミン廟」「チャンクオック寺」あたりを歩こうと考えてます。

「タンロン城跡」は世界遺産ですが、地図上の順序に従って、まずは「文廟」へ。

ハノイ駅から、徒歩約10分。

思惑通りに「文廟」の外壁にたどり着いたのはいいんですが、どっちが入り口かわからない。

こういうときは、観光客にしっかり聞いた方がいい。

敷地が広いので、勝手に判断して、入り口を間違えたら大変なことになります。

入り口は、向かって左、南側でした。

そして、入り口です。

チケットを買いましょう。

3万ドン(183円)でした。

このあたりから、暑さがさらに増してますが、アジアの遺跡をめぐるという快感で、忘れたふりをしています。

そして、これが、のちに私の身体に災いをもたらすわけですが・・・

ところで、この「文廟」は、孔子を祀るベトナム最古の大学跡です。

そうなんです。ここは大学。1076年に開設されたベトナムで最初の大学。

そう考えると、敷地内は、なんとなくキャンパスのように見えてくる。

日本で言えば、菅原道真の太宰天満宮や北野天満宮にあたるのでしょうか。

ベトナム各地から、試験の合格祈願者が絶えない学問の神様だそうです。

あそこにいる人たちは、私と同じ観光客ですね。

場所はこちらになります。

科挙の合格者の名前が並ぶベトナムのシンボル「奎文閣」

結構広い敷地。参道を北へ歩いて行くと、まずぶつかるのがこの門。

奎文閣(けいぶんかく)と呼ばれるハノイの象徴。

10万ドン紙幣の、ホーチミン氏の裏側に印刷されているほどのシンボルです。

そして、奎文閣をくぐると、池が広がってます。

池の周りには、寺子屋のような建物が並び、ほんとに大学みたいだ。

周りの寺子屋みたいな建物に近づくと・・・

なんと、土台は亀。

そしてその上に乗ってるのは、政治家の名前と出身地が刻まれた石碑。

すごいな・・・いわゆる「科挙」ですよ。

中国の隋の時代にはじまった、官僚になるためのテスト。

これが、ベトナムでも1076年から行われ、ここ文廟の奎文閣には1442年から1779年の約300年間に実施された科挙の合格者の名前が並んでいるとのこと。

さっき寺子屋、などと言ってしまいましたが、松下村塾級でした(^ ^)

孔子が祀られる大聖殿

この大正門をくぐると、石畳が敷き詰められた庭が広がっています。

ここからが、文廟エリアとなるもよう。

日をさえぎるものがなにもないので、見事な暑さ。

おそらく体温に近い気温になっているはず。

たまらず、大聖殿の屋根の下にかけこみます。

なんたって、ここは扇風機が回ってますからw

孔子を祀ってる大聖堂の下で、扇風機の恩恵を借りて涼むとはなにごとw

ほんの少し身体も冷えたので、祭壇にお参り。

「萬世師表」とは「永遠に人々の模範を示す先生」という意味。さすが孔子。

そして、学問の神様「孔子」像。

それにしても、この暑さ。快感に変わってきた。

汗ダラダラ流して歩き回る快感。気持ちがいい理由がわかった。

アジアの街を歩き回って、全身汗みどろになる。

これも、3年ぶりだからだ(^ ^)

とはいっても、水分補給は必要なので、大聖堂の隣にあった喫茶店で休憩。

抹茶のアイスティが美味しかった。

水際緩和後、ありとあらゆるものとの再会が3年ぶり。

身体から湯気が出るほどの暑さのなか、アイスティを飲むのも3年ぶり。

そういう魂がゆさぶられるような体験と再会できたことが、素直に嬉しい。

そして、コロナなんて、完全に過去のものとして忘れ去るまで旅を続けよう。

と、誓いました。

ふたたび大聖堂の庭へ。

5月のハノイ。太陽がふつうにに昇れば、ふつうにこの暑さになる。

そんな当たり前のことが再確認できただけで、とても嬉しい。

そんな文廟であり、ハノイの散策。つぎはタンロン城跡へ参りましょう。

今回のベトナム3泊5日ひとり旅の全行程・費用などはこちらです。