さて、早朝散歩から帰ってホテルで小休止。
ホテルが旧市街ど真ん中だと、ほんとに都合が良い。
そして、シャワーをあびて再出発。
午前中から炎天下のハノイの街
勢いよく出かけようとしたら、フロントにいた私の娘くらいの歳のお姉さんに声を掛けられ、カメラバッグやポーチやら点検される。
治安があまりよろしくないらしい。
暑い、とにかく暑い。この調子だと、日中は何度まで上がるんだろうか。
暑いさなかのハノイの人たちの営み。
ベトナムの国旗も、誇らしげに揺れてます。
今日は5月5日金曜日。日本はGWだけど、ベトナムは平日だよね。
扇風機が大量に売られてました。
さて、どんどん旧市街を西へ歩きます。
もくろみ通りにぶつかった鉄道線路。
ここは、いわゆるトレインマーケット。
鉄道線路上に市場が開かれるというアジアではよくあるパターンですが、なんか閉鎖されてる?
警察までいる。
お目当てで訪れた観光客もとまどってます。
でも、まだマーケット開いてないから。
たぶん、市場が開く時間になったら開放されるんでしょう。
バンコクのメークロン市場のように、常時開放ということではないようでした(^ ^)
でも、柵の隙間から、生活風景を拝見。
これ、実際に使われてる線路なんだよね。それだけでもすごいわ・・
こころなしか、レールがぐにゃりと曲がってるようにも見える。かげろうのせい?
再び散策開始。スマホの広告は、ベトナムの俳優かな?
この暑さで、食べ物がよく傷まないな、と思います。
線路が目に入ったので、駅をみたくなりました。
ハノイ駅。さすが首都。立派なつくり。
なんと、内部はエアコンが効いてる。涼しい・・
おお・・あの列車はどこへ行くんだろう?
駅の風景は、それだけで旅情が高まります。
南部のホーチミン行きかな。
長くいると、エアコンの呪縛から逃れられなくなると思って、早めに退散しました。
ベトナムで最初の大学 孔子を祀る「文廟」
ふたたび歩きはじめましたが、あてもなく歩いているわけではありません。
今日のハノイ街歩きでは、旧市街から徒歩圏内の「文廟」「タンロン城跡」「ホーチミン廟」「チャンクオック寺」あたりを歩こうと考えてます。
「タンロン城跡」は世界遺産ですが、地図上の順序に従って、まずは「文廟」へ。
ハノイ駅から、徒歩約10分。
思惑通りに「文廟」の外壁にたどり着いたのはいいんですが、どっちが入り口かわからない。
こういうときは、観光客にしっかり聞いた方がいい。
敷地が広いので、勝手に判断して、入り口を間違えたら大変なことになります。
入り口は、向かって左、南側でした。
そして、入り口です。
チケットを買いましょう。
3万ドン(183円)でした。
このあたりから、暑さがさらに増してますが、アジアの遺跡をめぐるという快感で、忘れたふりをしています。
そして、これが、のちに私の身体に災いをもたらすわけですが・・・
ところで、この「文廟」は、孔子を祀るベトナム最古の大学跡です。
そうなんです。ここは大学。1076年に開設されたベトナムで最初の大学。
そう考えると、敷地内は、なんとなくキャンパスのように見えてくる。
日本で言えば、菅原道真の太宰天満宮や北野天満宮にあたるのでしょうか。
ベトナム各地から、試験の合格祈願者が絶えない学問の神様だそうです。
あそこにいる人たちは、私と同じ観光客ですね。
場所はこちらになります。
科挙の合格者の名前が並ぶベトナムのシンボル「奎文閣」
結構広い敷地。参道を北へ歩いて行くと、まずぶつかるのがこの門。
奎文閣(けいぶんかく)と呼ばれるハノイの象徴。
10万ドン紙幣の、ホーチミン氏の裏側に印刷されているほどのシンボルです。
そして、奎文閣をくぐると、池が広がってます。
池の周りには、寺子屋のような建物が並び、ほんとに大学みたいだ。
周りの寺子屋みたいな建物に近づくと・・・
なんと、土台は亀。
そしてその上に乗ってるのは、政治家の名前と出身地が刻まれた石碑。
すごいな・・・いわゆる「科挙」ですよ。
中国の隋の時代にはじまった、官僚になるためのテスト。
これが、ベトナムでも1076年から行われ、ここ文廟の奎文閣には1442年から1779年の約300年間に実施された科挙の合格者の名前が並んでいるとのこと。
さっき寺子屋、などと言ってしまいましたが、松下村塾級でした(^ ^)
孔子が祀られる大聖殿
この大正門をくぐると、石畳が敷き詰められた庭が広がっています。
ここからが、文廟エリアとなるもよう。
日をさえぎるものがなにもないので、見事な暑さ。
おそらく体温に近い気温になっているはず。
たまらず、大聖殿の屋根の下にかけこみます。
なんたって、ここは扇風機が回ってますからw
孔子を祀ってる大聖堂の下で、扇風機の恩恵を借りて涼むとはなにごとw
ほんの少し身体も冷えたので、祭壇にお参り。
「萬世師表」とは「永遠に人々の模範を示す先生」という意味。さすが孔子。
そして、学問の神様「孔子」像。
それにしても、この暑さ。快感に変わってきた。
汗ダラダラ流して歩き回る快感。気持ちがいい理由がわかった。
アジアの街を歩き回って、全身汗みどろになる。
これも、3年ぶりだからだ(^ ^)
とはいっても、水分補給は必要なので、大聖堂の隣にあった喫茶店で休憩。
抹茶のアイスティが美味しかった。
水際緩和後、ありとあらゆるものとの再会が3年ぶり。
身体から湯気が出るほどの暑さのなか、アイスティを飲むのも3年ぶり。
そういう魂がゆさぶられるような体験と再会できたことが、素直に嬉しい。
そして、コロナなんて、完全に過去のものとして忘れ去るまで旅を続けよう。
と、誓いました。
ふたたび大聖堂の庭へ。
5月のハノイ。太陽がふつうにに昇れば、ふつうにこの暑さになる。
そんな当たり前のことが再確認できただけで、とても嬉しい。
そんな文廟であり、ハノイの散策。つぎはタンロン城跡へ参りましょう。