【栃木県】JR鹿沼駅から1時間のバスの旅 紅葉名所・古峯神社へ

栃木県に「古峯ヶ原」という地名があるのをご存知ですか。

地図を眺めるのが好きな私でも、不覚にも今まで知らず、たまたまツイッターを眺めているときに「古峯ヶ原」に鎮座する「古峯神社」の写真が投稿されていて知りました。

しかし、調べてみると、隠れた紅葉の名所であるらしい。

これです↓

でも、それだけなら、「なるほど、そんなところがあるんだ・・」という感想に終わっていたかと思います。

ところが、バスで行けると知って、がぜんやる気が出てきました(笑)

 

公共交通機関で移動するから旅になる。

クルマは便利だけど、ドライブは旅ではなくレクレーション。

こう考える旅人もけっこういるのではないでしょうか。

 

ちなみに、「古峯神社」の場所はここです。

JR日光線の鹿沼駅からバスで1時間の山奥。

栃木県に紅葉を見に行くのに、日光や中禅寺湖に目もくれず、バスに揺られて1時間なんて、考えるだけでワクワクしてきました(笑)

時刻表を繰って調べると、自宅を5時40分ごろに出れば、鹿沼駅に8:54に到着し、駅前から9時ちょうどに出る古峯神社行きのバスに乗り込むことができます。

古峯神社到着は10時になりますが、まあ混みあう前に着けそうです。

自宅から4時間20分の旅。

東京駅で駅弁を仕入れて、宇都宮駅でも・・・なんて、出発前夜から楽しさ満点。クルマでは、この楽しさは味わえませんね。

紅葉の時期は10月下旬から11月上旬と知ったので、11月7日の土曜日、早起きして出発です。

東京駅で仕入れた平泉の「うにごはん」

さて、思惑通りに早起きして駅に向かいます。

しかし、券売機の長距離きっぷは朝早いと稼動してなく、少々あせります。

それにしても、千葉から鹿沼って160km以上あるのに、下車前途無効って、そりゃないでしょ。

これは、JR日光線が東京近郊区間に含まれているからなんでしょうが、味気ない。

宇都宮で途中下車して、餃子でも食べるかって人だっていると思うんだけどな。

 

それはさておき、今回の旅の楽しみ、最初は東京駅の駅弁。

 

前回、東京駅に来たのは8月。それよりも客が明らかに増えている人並みをかきわけて手に入れたのが、平泉の「うにごはん」。

税込み1,300円と値段は張りましたが、小ぶりのサイズも気に入りました。

このあと、宇都宮でも駅弁買うかもしれないし。

平泉って、あの中尊寺の平泉だよね。

内陸の町で、なぜ「うに」なんだろうと思いながら、6:41の快速ラピッド宇都宮行きを待ちます。

列車が入線してきました。迷わずグリーン車へ。

ホリデー料金で800円ですが、窓に背を向けて座る車両には乗りたくない。

さっそく、「うにごはん」の封を切ります。

たっぷりのウニが出迎えてくれます。イクラとタマゴとワカメも。

あとで調べると、この弁当は、岩手県一関の老舗弁当店「株式会社 斎藤松月堂」が作ってる。

東京駅の「駅弁屋祭」では、常にベスト10に入る人気の駅弁らしいです。

磯の香りがしてきますね。ごちそうさまでした。

 

「うにごはん」を食べていると、列車は上野駅に停車。

学生時代は、幾度となく利用した上野駅にも、近年はさっぱりご無沙汰です。

つづいて赤羽駅に停車。

上野を出発してすぐに赤羽に止まるなんて、その昔、「急行まつしま」とかで東北や北海道に行ったことを思い出します。

車窓に農地が広がり、旅情を感じる瞬間。

そして定刻8:18に宇都宮駅に到着です。

まだ開いてなかった宇都宮の駅弁屋さん 日光線で鹿沼駅へ

宇都宮と言えば駅弁発祥の地。

「うにごはん」を食べたばっかりですが、古峯神社で食べるお弁当にしてもいいな、と考え、期待をこめてお弁当屋さんに顔を出すと、なんと9時開店。

残念無念な思いで、日光線のホームに降ります。

 

大観光地である日光への入り口宇都宮駅は、字体が明朝体です。

駅名標も。

待合室も。

日光線の列車は8:40発。

時刻表によると「いろは車両」で運転となってるけど、さて「いろは車両」とはいかに。

 

列車が来ました。日光線が開通してから130周年のようです。

ということは、1890年には、鉄道で日光に行けていたということ。

明治維新からわずか20年後。これには驚きです。

なにが「いろは車両」なのかはわかりませんでしたが、このクロスシートはいいですね。

やっぱり、旅はこうでないと。

定刻8:40に発車した列車は、宇都宮市街を抜け、日光へ向けて走ります。

 

車窓には、日光や那須の山々が。あの山の紅葉は、もうピークを過ぎていることでしょう。

宇都宮から14分で鹿沼駅に到着。

日光線は、終点日光まで乗ったことあるけど、この駅に降りるのははじめて。

鹿沼駅から「リーバス 古峰原線・古峯神社行き」の旅

さて、鹿沼駅からは、バスの客になります。古峯神社まで1時間のバス旅。

鹿沼を拠点とするバスは「リーバス」と呼ばれているようです。

そして、目指す古峯神社は終点。1日9本の運転と、わりと頻繁に運行しています。

次のバスは9時ちょうど。

バスがやって来ました。

 

整理券で乗るタイプ。料金は古峯神社まで乗って400円。

 

乗客は数えるほど。

ちょうど今が、古峯神社の紅葉最盛期。

鹿沼駅に8:54に着いて、6分の接続で9時のバスだと、観光客がいっぱいで座れないかな、と危惧していましたが杞憂でした。

公共交通機関の旅は、実はいろんなことを心配する旅でもあります。

だから適度な緊張感もあるし、いつまでも記憶に残ります。

前のよく見える、最前列に座れて、気分は最高(笑)

いやあ、見知らぬ町を移動するって、ほんとに楽しいなあ。

バスは、いきなり古峯神社には向かわずに、東武鉄道の「新鹿沼」駅に立寄ります。

新鹿沼駅からも乗り込む乗客は、ほぼなし。

古峯神社の紅葉シーズンは、すごい人出と聞いていましたが、99%の人はマイカーで行くのでしょう。

古峰ヶ原街道を西へ進むバス

バスは「古峰ヶ原街道」を西へ進んでいます。日光街道ではないけど、途中から日光へも抜けられるみたいです。

バスは大芦川に沿いはじめました。

ゆとりのあるダイヤなのでしょう。時々止まって、後続車に道を譲ります。

それにしても、バス最前列の旅は、ほんとに最高です。

この、山奥深く入り込んでいく感じがたまりません。

街道の樹木も、ところどころ色づきはじめてますね。

おお、鹿沼市内からずっと走ってきたのかな。

日光へ抜けるには、ここを右折。

気持ちよくて、楽しいバス旅。

正直、完全自動運転になるまで、自分でハンドル握りたくないな・・

ところで、このバスには、観光客はおろか、地元民もあまり乗っていません。

いったい、いつ誰が乗るんだろう?

 

すごい、巨大な鳥居が姿を現します。バスは、その下をくぐります。

こんな鳥居が出てきたということは、もう終点も近いかな。

こんな、面白いバス停も。

そして、鹿沼駅から、きっかり1時間かかって終点の古峯神社に到着です。

バスを降りたのは、私を含めて4人だけだったけど、楽しかったバス旅。

バスは居眠りもできるし、旅してる気分も高まるから、私は大好きです。

さて、紅葉が見ごろをむかえていると思われる「古峯神社」に参りましょう。