海南航空の機体を出て、ボーディングブリッジに渡る、ほんのわずかなすきまからも肌で感じた不気味な冷気。
やはり2月の北京は冷え込んでるようでした。
寒い国 街歩きの準備
私の旅歴は、圧倒的に「暑い国」のほうが頻度が高いけど、「暑い国」というのは、いくらでも対処のしようがある。
思い返せば9年前、同じ北京を旅した時もやはり冬だった。
万里の長城でマイナス10度の寒風にさらされながら、手袋も耳当ても何も持たずに女坂を登ろうとして、売店のおばちゃんに呼び止められた。
手袋と耳当てを買っていけ、と言うのだ。
30元程度だったので、ありがたいご忠告と買い求めたが、その後、うすいジーンズ1枚のふとももにしみこんでくる寒気にさい悩まれたものだった。
北国に住んでいる方なら、多少の耐性と生活上の慣れもあろうが、ひごろ氷点下など体験することのない首都圏在住人間には、それはこたえた。
それからというもの、氷点下の国を訪れるときは、ジーンズの下にはアンダーウェアは忘れない。
今回の旅でも、それこそ9年ぶりに万里の長城を頂しようと考えている。
機内は当然暖房が効いていたので、Tシャツ1枚で搭乗していたが、イミグレに赴く前にトイレに入って、リュックから防寒具を引っ張り出し、完全武装とした。
ところで、万里の長城へ行くのは明日を予定。
そして、北京の世界遺産故宮および頤和園は前回訪れた。
なので、今日は北京中心部の什刹海(じゅうさつかい)をメインに歩こうと考えている。
什刹海も、他の世界遺産が集まる、北京観光のメインエリア。
ホテルも什刹海にとってある。什刹海へは、空港からメトロで簡単に行ける。
それにしても、什刹海(じゅうさつかい)とは、なんとも恐ろしげな地名だ。
中国語読みは「シーチャーハイ」と呼ぶらしいけど。
エアポートエクスプレスで北新橋へ
さて、リュックからインナーを取り出し、身につけたので、きもち軽くなったリュックを背負ってイミグレへ。
万里の長城が出迎えてくれるコンコース。
前回は、もっとも行きやすい「八達嶺長城」を歩いたので、今回は、もっとも行きにくい「金山嶺長城」へ行ってみるつもり。
イミグレをあっさり通過して、というか、中国においてイミグレ付近では、あまり写真は撮らないほうがいい。
中国に限った話ではないけどね。
そして、北京中心部へ向かうエアポートエクスプレスの入り口が見つかりました。
北京首都空港から中心部へは、このエアポートエクスプレスが便利。
ただし、他のメトロとの通しチケットは売ってないので、いったん東直門や北新橋まで行って、もう一度切符を買い直す必要があります。
9年前と同じシステム。
当時も大いに迷ったものですが、それが懐かしい。
料金も9年前と同じ25元でした。
早朝につき、まだ目が覚めてない感覚のエアポートエクスプレス。
窓外に北京のビル群が並びます。
寒さを暗示する青い空も広がってきました。
エアポートエクスプレスは、終点の北新橋へ。
ここで5号線に乗り換えて、いろんなところに出られるわけですが、寒さに身体を慣らすために、ここからホテルまで歩きます。
距離にして3キロちょっと。
ホテルは什刹海であり、南鑼鼓巷(なんらここう)であり、とにかく街歩きの中心部の立地。
ホテルに荷物を置かせてもらって、さっそくにも周辺を歩き回る計算です。
気温マイナス4度だった2月の北京
さて、身構えながら、地下鉄から地上に出ると、風がないせいか、それほど寒さを感じない。
気温はマイナス4度でした。
このくらいなら、寒さが苦手な私でも耐えられます。
そして、ひと目で中国とわかる景観に嬉しさがこみ上げてきます。
歩き出す、中華人民共和国の首都北京の街。
3ヶ月前は、中華民国台湾を旅してた私。
そんな野暮なことは言わない。私は、同じアジアの同胞、と勝手に思ってる。
この路地に、石の家壁は、まさに中国だな・・・
バスにバスストップ。1回2元(約40円)程度で乗れるのも変わってない。
時刻は、午前8時。日時は2025年2月22(土)。
要するに日本の3連休初日。
旅に出てきてよかったな。
この非日常は、幾度体験しても高揚感を運んできてくれる。
しかし、歩いているうちに、やっぱり寒くなってきた。
寒くないと感じたのは、地下鉄から出たばかりだったからで、やはりマイナス4度。
どのくらいの寒さかわからなかったので、ジーンズ下のインナーは着込んだけど、上はそのまま。
このままではたまらん・・・
とりあえず、通り沿いのマックに入ってモーニングセット。
そして、上のインナーも着込みました。
落ち着いたところで、今回の旅で仕込んできた「ウイチャットペイ」をいじります。
交通機関も乗れて、さまざまな施設の予約もできる「ウイチャットペイ」はやっぱり便利。
私は天安門広場の見学を予約するために利用しました。
9年前に来た時は、なぜか開いてなく、入ることができなかった天安門広場。
9年の歳月を経て、さあチャレンジ、と思ったら、今度は完全予約制になってました。
でも、日本語変換もできるし、簡単に予約できますよ。