バクー郊外の世界遺産 ゴブスタン遺跡へ【アゼルバイジャン旅行記 #7】

冬のアゼルバイジャンは、日の出は遅く、日没は早い。
けっこう、これは、時間の足りない旅人にはツライ。

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バクー旧市街の遅い日の出

昨日も夕方5時過ぎには暗くなったし、日の出は7:36。

緯度的には、秋田なんかと同じなんですが、ひょっとして標高が低すぎるから??

旧市街などの早朝の散歩は、私は楽しみしてるんですが、6時過ぎに目を覚ましても、ベランダからの風景はこんな感じです。

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となりのハードロックカフェの室内の明かりはこうこうと点いているものの、道行く人はなし。
バクー旧市街は、はまだ眠っているようです。

7時半になるのを待って、散歩に出かけました。
昨日の教訓から、しっかり着込んでいます。それもあって、そんなに寒さは感じません。

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早朝のシェマハ門。
人通りは少ないですが、クルマの通行量は多い。

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あの穴ぼこから、侵入者を監視していたんですよね。

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確かなことはわからないけど、銃弾の跡?

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サーキットのタイトコーナーに逆向きに吸い込まれていくクルマの列。
けっこう、スピード出してますよ。

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30分ほど散歩して、戻ってきました。
私の部屋は、木の陰のあたり。人通りも出てきたようです。現在8時。

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ホテルにチェックインするとき、朝食は8時からと言われ、ずいぶん遅いなと思いましたが、理由がわかりましたね。
8時までは、街そのものが眠ってるんです。

さて、待望の朝食。大げさですが、旅してるとお腹はすくものです。

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まずはチャイ。

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ホテルの女主人が、卵料理を聞いてくるので、オムレツをオーダー。
そぼくなメニューですが、十分おいしいです。

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ゴブスタン遺跡へ行く方法で迷う・・・

さて、お腹いっぱいになったところで、また出かけます。

今日は、これから、バクー郊外の世界遺産、ゴブスタン遺跡に行くつもり。

ゴブスタンとは峡谷の地という意味で、この地の岩山には、古代からの彫刻が60万点以上発見されているそうです。

バクーからは、南に約60キロほど離れていて、いろいろ調べても、今ひとつ、行き方がはっきりしません。

でも、ブログを拝見してたりすると、バスで行ってきたとかいう人もいるし、観光案内所で聞けばなんとかなるかな、って感じで、ホテルを出ました。

観光案内所は、新市街のほぼ真ん中にあり、ホテルからは約1キロです。

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バスは、いっぱい走ってます。バスの番号さえわかれば、なんとかなるかな・・

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すっかり秋めいた公園の中を、ひたすら東に歩きます。

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大学ですか。

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観光案内所は、すぐ見つかりました。メトロのサヒル駅のすぐ近くでした。

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観光案内所の中はこんな感じ。レンタサイクルもあるみたいですね。

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ところが、ゴブスタンへバスで行きたいというと、こんな紙片を渡され、英語でとうとうと説明。

どうやら、№5のバスでどこからかまで行き、そこで№195のバスに乗り換える。
そんな感じらしい。

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礼を言って外に出ましたが、さて、どこへ行けばいいやら。

№5のバスなんて、どこにも走っていません。

あの青いビルは、ヒルトンホテルです。

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道行く人に聞いても、皆わからないとの顔。(というより英語がまったく通じない・・)

半日で帰ってきたいし、タクシーで行こうと決意。

それも流しのタクシーは危険と判断し、地下鉄のサヒル駅まで戻ります。

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そのサヒル駅の前に並んでいたタクシーに声をかけました。

「ゴブスタン?」 「OK」 (よかった、通じた・・)

「ハウマッチ?」 「・・・」 (これが通じない・・)

私は、ボールペンとメモ帳を差し出して、「マナト?」と聞きました。

初老の運転手は、わかった、わかったとうなずきながら「100マナト」と記入。約6,500円です。

私は「80マナトでどうか?」と交渉。了解してくれました。もう少し下げられたかな・・

往復120キロの行程で、約5,200円。往復の値段であることを、何回も確認させてもらって、交渉成立です。

バスで行ったら、向こうで歩かなくていけない場所もあるそうだし、仕方ないよね。

タクシーをチャーター ゴブスタン遺跡への道

運転するのは白髪の老人。バクーの街を快調に走り出しました。

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南を目指します。

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大きなモスクが見えてきました。

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立派なモスクです。有名なモスクでしょうか。

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カスピ海も見えてきました。快適なドライブです。

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運転手も、私のカメラをさして「ほら、あれを撮れ」とか言ってくれます。

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しかし、多い警察車両。いろんなとこで検問や取締りをやってます。

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クルマは、どんどん南下。

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それにつれて、景色も荒涼としたものに。
鉄道も併走しています。イランやトルコ方面の鉄道でしょう。

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世界遺産 ゴブスタン遺跡

小1時間も走ったでしょうか。ゴブスタンらしき看板。
運転手も、ここでハイウエイを降ります。

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アゼルバイジャンでは、一番の観光地とのことですが。

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あんまり、そんな感じはしません。

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あの突き当たりが遺跡のミュージアムかな。

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ここが、ゴブスタン遺跡のチケット売り場。2マナトでした。

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遺跡のミュージアム

遺跡に行く前に、ミュージアムによります。

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中に入ると、いきなりこんなのが現れますが、人形です。

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おお、これは、遺跡に興味がある人なら楽しいかも。

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本物の人間に見えます。

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展示品を見ても、いまいち知識がないので、ミュージアムの外に出て、景色を眺めます。

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ステップっぽい土地の形状は、どことなく中央アジアを思わせますが、シベリアも、こんな形の土地をしてたよなあ・・

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では、いよいよ遺跡に行きます。

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おじさんの運転で、岩山を登ります。

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ちなみに、ここまでバスは1台も見かけず。

ほんとにバスで来れるんだろうか。お金はかかったけど、タクシーで来て正解でした。

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ゴブスタン遺跡の散策

遺跡の入り口に到着。みんなクルマで来るよね。
それにしても、奇奇怪怪な岩であること・・

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入り口で「自称ガイド」が登場。
最初はわからず、チケットを渡してしまい、記念のチケットが手元に残らず。残念・・・

ひたすら「*** ガイド?」(***の部分は、たしか「組む」とかそんな意味だったと思う)
と言ってついてくる自称ガイドを振り払います。

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ちなみに、このおじさんがタクシー運転手。
ちょっと渋い感じのアゼルバイジャン人。

英語なんて聞いたことないよ、と言わんばかりに、ひたすら私にアゼルバイジャン語で話しかけます。
そして、確かな運転でした。

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このおじさん、ゴブスタン度々来てるのかな。即席のガイドになってくれました。

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太古の時代は、この高さもカスピ海だったとのこと。

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おお、いきなり現れました。
これは、なんだろう?でも、間違いなく人工のものです。

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これらが、外部にさらしっぱなしになってるのが不思議。
風雨で侵食しちゃわないのかな。

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ツアーで訪れてる人も多いです。

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しかし、精巧に描かれてる・・

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古いものは、2万年までさかのぼるそうです。

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カスピ海です。
古代は、このあたりもカスピ海の底だったとのこと。

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遺跡もいいけど、茫洋としたカスピ海を眺めるのもいい。
旅の実感がこみあげる瞬間。

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沖には、数隻の船が。あるいは、油田の発掘作業かな。

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岩壁は、けっこう高いところにも描かれていたりします。

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あれは、バクーの市外でしょう。
空気が澄んでいるので、60キロ離れていても臨めます。

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ほんとにくっきり。
残した理由は、後世に暮らしぶりを伝えるためらしい。

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遺跡散策の間、おじさんがずっと付き合ってくれました。

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いい、タクシー運転手でよかったです(^^)v