パタゴニア縦断 50時間のバス旅出発【アルゼンチン旅行記 #7】

 マイバケットリストのかなりの上位に位置していた、バスによるパタゴニア縦断。

サラリーマンの身で、それを叶えられるとは夢にも思わなかった。

この気持ちをうまく言葉で表すのが難しいんだけど、現実にバスはブエノスアイレスのバスターミナルを離れていきます。

スケジュールはこの通り。

日付 スケジュール 所要時間 移動距離

10/29(土)

ブエノスアイレス19:00 ⇒ リオ・ガジェゴス翌々7:00

36時間

2,525km
10/31(月)

リオ・ガジェゴス8:30 ⇒ ウシュワイア20:30

12時間

579km

ブエノスアイレスから、アルゼンチン最南端のウシュワイアまで、約3,100キロ。

ほんとに、とんでもない距離です。

リオ・ガジェゴス行き バス旅のはじまり

いよいよ、南に向けて、リオ・ガジェゴスまで36時間の旅が始まりました。  

 

日が傾きかけた、ブエノスアイレスの街。

ブエノスアイレスには、帰国直前の6日後に立ち寄る予定。それまでお別れです。

車内はほぼ満席。
まあ、終点のリオ・ガジェゴスまで行く、私のようなもの好きは、いないでしょうが・・

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ブエノスアイレスは面積約200平方㎞の大きな街。

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初体験 バスの「車内食」

と、うわさに聞いていた、「車内食」が配られました。長旅なので、飛行機の機内食のように配られるんですね。

温かくて、とてもおいしいです。でも、これは気分の問題かな。

待望久しい旅立ちに気持ちが高まっている私は、なにを食べてもおいしいでしょう(^^)/
仕入れてきたワインで乾杯です

1階のファーストクラスでは、どんな食事が提供されてるのかな・・

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深夜でも、バスは、ターミナルに停車し、乗客を拾い、また降ろしていきます。

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明日からは、車窓に雄大な景色が展開されるでしょう。もう寝るとします・・・

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美味しいワインを飲み、シートは180度近く倒れ、振動も少なく、快適なバスの夜・・

 

朝5時過ぎ、空が明るくなりかけました。10月30日の朝です。

草原(パンパ)の中を走り続けるバス

南緯40度。ちょうど、パタゴニアがはじまるあたりです。

ここから、景色はステップ状のなだらかな草原地帯となります。

なんか、シベリア鉄道の車窓を思い出します。

トラックを追い越します。

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まだ眠ってる乗客がほとんど。
こんな、朝早くから景色を楽しんでるのは、私ぐらいなもんです。

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バスは、ときおり小さな町に入ります。

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そして、町にはターミナルがあります。なんか寒そうだな。

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そして、町を出ると、またこんな感じ。

これが、パタゴニア。パンパってやつなんですね。

めったに川は見かけませんが、大地がなだらかだからかな。土で濁ってます。

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ふつうに動物もいます。

朝7時ごろ、朝食が配られました。

乾いた大地を眺めながら飲むブラックコーヒーは格別(^ ^)

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そして、朝ワイン(笑)

これ、50ペソ(350円)だったんだよね。すんごく、美味いです^ ^

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気のせいか、空や雲が近く感じる。

バスは、国道3号線をひたすら南に走ります。

インターチェンジが現れ、また小さな町に立ち寄ります。

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草原に敷かれたレールをまたぎます。

パタゴニアにも、鉄道全盛に時代があったのでしょうか。

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寒々とした町というより集落。

寂しそうな光景の中にも、温かい光景。

すでに「最果て」を感じさせますね。

そんな集落でも、バスターミナルはあります。

住民の足なのかな。みんな車は持っているようですが。

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街道のガソリンスタンド。

たまにバスターミナルに停車。

このバス、いわゆるトイレ休憩みたいなものを、一切しません。

でも、乗客たちは、退屈なんでしょう。たまに停車する小さなバスターミナルで、外に出ては体操したりタバコすったり。

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私もつられて、バスの1階に降りてみました。

すると、トイレがありました。なるほど、だから、トイレ休憩なしなんですね。

清潔なトイレです。

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ファーストクラスの様子は・・、カーテンがかかっていて、わかりません。

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私は、もちろん退屈しませんが、99%の乗客は退屈の極みでしょう。

映画が流れます。

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私は、相変わらず、窓外を眺めます。

草原というのは、寂しさをさそって、いいもんです。私は大好きです。

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乗客も、達観しているようです。

ブエノスアイレスを出発してから17時間を過ぎました。

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車内ではじまったビンゴゲーム

乗客の心中を察したかのように、車内でビンゴゲームがはじまりました。

車掌さんが、「どうする?」みたいに聞いてきましたが、私も参加してみました。

ところが、発表される数字がすべてスペイン語(当たり前)

わかるわけがありません(笑)  1(ウノ) 2(ドス) 3(トレス) 4(クアトロ)・・・

私の2つ前の席に座っていたおばさんが優勝し、めでたく賞品のワインをもらっていました。

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ちなみに、車掌さんはこの人。

乗客に食事を配給したり、映画を流したり、一生懸命働いています。

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バスは、また小さな町に立ち寄ります。

ターミナルでは、車掌さんが書類を渡したり、引き取ったり、結構忙しそうです。

空と雲がキレイ。

次の街らしい街、プエルト・マドリンまで99キロですか。

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水のない川。

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パタゴニアの旅はまだまだ続きます。

そして、一向に飽きません。私も旅中毒かな(^ ^)