【シベリア鉄道の旅】1日目 伏木港から出国

私がシベリア鉄道の存在を知ったのは、もう20年以上も前、小学生のころ。

大地を観ながら移動する旅が大好きな私にとっては、心動かされる存在でしたが、今でも(2004.9)7日間かけて、大陸を横断する列車が走っているなんて驚きでした。

一体、どういう人が乗ってるんだろうね?  というのが正直な感想です。

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シベリア鉄道といえば、極東のウラジオストクからモスクワまで約9,400キロの旅。

2004年のシルバーウイークは日並びがよく、休暇をうまくとれば会社員でも10日以上の旅が可能な千載一遇のチャンス。

私は、ウラジオストクまでも船で移動し、自宅からモスクワまで飛行機に乗らずに行くプランを計画しました。

ユーラシア大陸への渡航を船で行くのは、私のバケットリストに常にあります。

そこで、できたプランがこちら。

9/17(金)  伏木(富山県)発 18:00 ⇒ 船中泊
9/18(土)  船中
9/19(日)  ウラジオストク着  9:00   ホテル宿泊
9/20(月)  ウラジオストク発 20:17(ロシア号)  車中泊
9/21(火)  車中
9/22(水)  車中
9/23(木)  車中
9/24(金)  車中
9/25(土)  車中
9/26(日)  モスクワ着 17:42   ホテル宿泊
9/27(月)  モスクワ発 19:55  アエロフロート航空 機内泊
9/28(火)  成田着 10:00

せっかくロシアに行くのに、道中のどこにも観光しないなんて味気ない、と思う方もいるでしょう。

しかし、本来ヨーロッパというのは遠いもの。飛行機で行っては、時間と距離の関係がズレてしまう。

移動すること、それ自体が目的となる旅。

そんな旅があってもいい。

私は、プランニングの段階から、生まれて初めて一人旅をした時のようなときめきが胸を支配しました。

もう、仕事なんか手につきません(笑)。

あらためて、地図を見れば、やはりすごい距離です(*^^)v

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ちなみに、ロシア航路の玄関が富山県伏木というのも、はじめて知りました。

さて、海外旅行は何回か経験していますが、一人旅は初めて。

それもロシア。勝手がわからず、チケットなどの手配は専門の旅行会社にお願いしました。
ロシアに渡航するにはビザが必要だということも、初めて知りました。

そこで、手に入れたビザがこれです。

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はじめてみるロシア文字。渡航する前から、ときめきます!

ところで、ロシアのビザに関してはちょっとした注意がいるようです。

通常、この国を訪れた外国人は、72時間以内にこのビザで滞在登録を行う必要がある。そして、それは滞在するホテルなどに代行を依頼するため、その間は旅行者はパスポート不携帯の状態になる。(現在は、どういうルールになっているのかわかりません)

これを狙って、警官が外国人を職質し、パスポート不携帯をタテに賄賂を要求する事例が多発しているらしいです。

外務省のHPにも載っていたので事実なんだろうけど、どうなることやら。
とにかく、ロシアという国は、パスポートとビザは、ある意味財布よりも大事のようです。

 

ところで、出発まであと2週間といったところでテロが発生しました。それも立て続けに・・・

8/26 旅客機2機の同時テロ
8/31 モスクワ地下鉄駅で自爆テロ
9/4  学校人質事件(300人以上死亡)

わずか1週間の間に大規模テロが3つも起きるなんて、信じられませんでした。
「危険な国」と印象付けられた世界中の観光客は、一斉に旅行をキャンセルしたようです。

 

私も大いに悩みましたが、テロは確率の問題だと自分に言い聞かせて、出発しました。

初めての海外一人旅で、行く先は治安の悪いロシア。そして、現在テロ頻発・・・

さすがに緊張しながらの旅立ち・・・

今まで、国内には幾度となく旅に出た私ですが、こんな旅立ちの気分は初めてでした。

 

自宅を、奇しくも、いつも通勤で使っている快速で出発し、東京駅から上越新幹線で越後湯沢へ。
そして、特急に乗り換えて、富山県の高岡へ。
そして、氷見線というローカル線で伏木へ。

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伏木には、昼過ぎに到着しました。
出航は18時ですが、15時までにはチェックインするようにと、旅行会社の案内に書いてあるからです。

伏木という町は、すごい田舎でした。
そもそも、なんで伏木からロシア航路が出ているのかなあ、なんて考えながら、残暑の厳しい田舎道を伏木駅から歩くこと約30分。

港へと続く道へ出ると、自転車に乗ったロシア人がちらほら。
お腹がすいて、入った食堂も、メニューにロシア語が。

異国への玄関口にいるのだと、だんだん、気分が高まってきたところ、船が見えました。

これから2泊3日、ウラジオストクまでお世話になる「ルーシ」号です。

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あれで、「ルーシ」と読むんでしょうね。

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桟橋にはロシア人たちがいっぱいいて、生活物資などを、せっせと船に運び込んでいます。
一気に異国の気分です。私は、まだ日本にいるんですよね。

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それにしても、このロシア人の集団は何なんでしょう。船が発着する度に桟橋をにぎわしてるのでしょうか?

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周囲に日本人の姿は、まったくありません。
身体のでっかい異国人たちが、せっせと生活物資などを運び込んでいます。

なにか、非現実的な光景。

私はあっけにとられて、しばらくその様子を眺めていました。

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ちなみに、埠頭には、イミグレだとか税関などが見当たりません。

わけがわからないまま、私も、重いスーツケースを抱えて、船に乗り込みます。
うしろから、太い腕で、タイヤを4本ぐらい抱えたロシア人がせっついてくるので、必死です(笑)

なんとかたどり着いた船内で、女性乗務員にパスポートやバウチャーを見せると、なにやら質問。

ちなみにロシア語は全然わかりませんが、私の旅行の予定を尋ねているようだったので、その通りに答えていたら、なんと、パスポートとバウチャーを持っていかれてしまった。

ロシア旅行において、パスポートはある意味財布よりも重要である。大丈夫なの・・・

テロが頻発しているので、神経質になってるのだろうか。私の風体は、どう見ても、ただの一旅行者に過ぎないんだけど。

乗務員は10分ほどで戻ってきましたが、また質問攻め。

ロシア語はわからないと、英語でバカみたいに繰り返していたら、まあいいやって感じで、パスポートとバウチャーを返してくれました。

そして、別の女性乗務員が近づいてきて、部屋を案内してくれます。

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一番安い4人用の部屋をリザーブしておいたはずなのに、なんと個室!ラッキーです。

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なんと安直なルームキーでしょう(^-^)

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一応、スーツケースを、がっちりとワイヤーで固定。
初めての海外一人旅で、緊張のほどがうかがえます(笑)

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トイレとシャワーも安直なつくり。でも、こういう素朴な感じって好きです。

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部屋の電話が鳴って、「出国審査をするから来い。」みたいなことを言われます。

船のフロントのある階に上がっていくと、すでにロシア人が並んでましたが、私も並びます。

係官はもちろん日本人で、なんとなくほっとしましたが、係官は無表情にポンとスタンプを押すだけ。

記念になった、FUSIKI-TOYAMAの出国スタンプです。

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これで、手続きはすべて終わり、18時に出航。これから12日間日本から離れます。

船旅も久しぶり。
遠ざかっていく富山湾の眺めに感慨。

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今夜分を含めて計5食がチケット代に含まれています。さっそく、今夜のメニュー。
ちなみに、出航と同時に時計を2時間進めさせられ、すぐに夕食時間になりました。

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おいしい、けど、これだけ?って感じです(笑)。

朝は自宅にいたのに、もう異国に入り込んでいる妙な気分。旅立ちを実感する瞬間です。

それにしても、外国旅行初の一人旅で、今日は、ずっと緊張してたのか、疲れました。
レストランで1ドルのビールを買ってきて、爆睡です。

 

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