吹き抜け構造になっている、ブラショフ駅のコンコース。

さすが、ルーマニア第二の都市の中心駅ですね。
床や壁も大理石かな。壁には立派な絵画が飾られています。

ブラショフ駅ホームでのひととき

さて、ブカレストへ向かう列車の発車時刻は10:10。
あと30分ほど時間があります。ホームで時間をつぶしましょう。
1番線というから、この列車かな。

新幹線みたいなカタチしてるけど、たった2両というのが可愛いw
同じホームに、踵を接して止まっている列車。こちらも2両編成。

空力を追求していくと、こういう形状になるのかな。
私は、無骨な機械美が威圧感を与える機関車の方が好きかな。

ちょうどそこへ、かん高いホイッスルを鳴らして、その無骨な機関車が入ってきました。

機関車が、長大な客車を引っ張る図。

いかにも大陸らしくて絵になりますね。どこから来て、どこへ向かう列車だろう?

ブラショフ ⇒ ブカレスト 2両編成の快速列車

例によって、切符を買わずに乗り込みます。
最後尾のボックスシートをゲット。

運転席から、背後の列車をのぞき見。ひょっとして、連結するのかな。

この列車のブカレストまでの時刻表。到着は12:52。

定刻に発車です。ブカレストまで2時間42分の旅のはじまり。

発車してすぐ、車掌さんが切符を売りに来ました。
ブラショフに来る時とは違って、今度は女性の車掌さん。
ルーマニアの鉄道は、基本的に切符は車内で買うのかな。

来る時と同じく、59レウ(1711円)でした。
よく見ると、「1A」と印字がある。私が座ってる席。
車内で切符買って、席を指定する意味あるのだろうか(^ ^)

さて、来る時は、前の晩が徹夜だったので眠ってしまいましたが、昨夜は8時間の睡眠。
目はスッキリさえてます。景色を眺めるのが楽しい。

山越えの鉄道が日本に似てるところも。

カルパチア山脈の南側を越えるんですね。標高が上がれば、雪も深くなります。

側線が広がって、最初の停車駅。

時刻表によるとプレデアル駅。

あれはスキーのゲレンデ。しかし、さすがに地面がむき出しになってます。

プレデアル駅に停車。貨物列車に描かれた落書きが見事。

機関車に描かれた絵も見事。

目をこらせば、滑ってる人もいます。このコンディションで、すごいな。

前方に、カルパチア山脈を構成する岩壁が近づくと、シナイアに到着。

シナイアは、スキーやトレッキングで1年中にぎわうリゾート地。

けっこう乗客も乗ってきました。

シナイアを出ると、列車は下りはじめます。けっこうスピード出してます。
川の向こう岸の列車を追い抜く勢い。

ルーマニア人リゾート客との国際親善

シナイアから峠を越えて、列車はルーマニア平原を南下するようになります。
沿っている川はプラホヴァ川。いずれ黒海に注ぐ川です。

コマルニク駅。

コマルニク駅を過ぎると、遊牧な風景が。

大陸らしいね・・感無量です。

カンピナ駅。

楽しいルーマニアの列車旅。

ところで、実はシナイア駅から私のボックスはルーマニア人の家族に囲まれています。
けっこう大家族のようで、7〜8人家族でしょうか。
スキーウエアのお嬢さんがいるところを見ると、家族でスキーにでも行っていたのかもしれませんね。

私の向かいの席にも、その家族が座ってます。
当然のことながら、車内に日本人は私一人。

窓外を眺め続け、そしてシャッターを切り続ける私に話しかけたかったのでしょうか。
一息ついて、向き直ると目が合い「カメラ、キャノンだね」と声をかけられました。
そして、おもむろに彼がカメラバッグから取り出したのが、キャノン9000D。

カメラマニアらしい彼のライブラリを見せてもらうと、それはそれは素敵なフォトグラフィ。
彼は、風景写真や建物、そして花や植物の写真を撮るのが趣味らしい。
「ナイス ピクチャー!」とほめると、私のカメラを興味深く眺めます。
いつもはフルサイズの6Dがお供なんですが、今回の旅は最近新調したミラーレス一眼の「EOS R10」。
ミラーレスは初めて持つのか、ブロークンな英語でいろいろ話しかけてくるのに、私もミラーレス
を手に入れたばかりなので、詳しいところがわからない・・・
ルーマニア平原を走る列車内で、英語を使った楽しい国際親善になりました(^ ^)
彼が一番驚いてたのは、R10についていた18〜150mmのレンズ。
apscなので、フルサイズ換算で240mm。
最大に伸ばせば、けっこうな望遠になる。
ファインダーをのぞいては「グレート!」。
値段を聞かれ、アプリでレウに換算して見せると、周りの家族を含めて「オ〜・・・」と絶句でした。
英語がもう少し話せれば、国際親善はもっと充実するのに・・・
私も自分の3年ぶりに話す英語力の衰えに絶句でしたw

話し込んでいるうちも、列車はブカレストへ向けて快走。

ブカレスト市街に入ったもようです。

そして、ブカレスト・ノルド駅に到着。

雑談がはずんだルーマニアご家族とお別れ。
なんとなく、「英語、もっと勉強しようかな・・」そう思った瞬間。

ブカレスト・ノルド駅の様子

さて、このままターミナル駅であるブカレスト・ノルド駅を去ってしまうのはもったいない。

行き止まりのホームがカッコよすぎる。ザ・終点という感じ。

ブラショフからの旅、お疲れ様。

隣のホームには、これまたゴッツイ機関車。

列車の新旧対応表みたいだな。

でも、後ろに繋がってる客車は美しい。寝台車かな。

終着駅の旅愁という感じですね。

別のホームにも行ってみました。

こちらは、いままさに発車する列車が、バックでホームに入ってくるところ。

ルーマニアでも、こういう列車に乗りたかったな。

コンコースも散歩。

旅客が入り乱れる大都市の駅そのもの。

ひっきりなしに列車が発着するようです。
この中で、最も遠い街はどこかな・・・

黒海沿岸のコンスタンツァ? いや、ウクライナ国境近くのスチャヴァだろ。
お土産屋さんもあるブカレスト・ノルド駅。

異国の雑踏の中に身を任せているのって、気分がいい。

さて、そろそろブカレスト旧市街のホテルに向かいますか。

ブラショフへ向かうときに買ったパン屋さん。昨日のことなのに懐かしい。

メトロはこっちですね。

もう、当分ブカレスト・ノルド駅に来ることはないよな・・
そう考えると、急に寂しさが募った瞬間でした。
