青い空と青の回廊「シャーヒ・ズィンダ廟群」を歩いてみる【ウズベキスタン旅行記 #6】

サマルカンドのモスク観光。

朝から歩いてるけど、さすがに暑くなってきた。

と言っても予報では、昨日のような44度とかにはならず、40度くらいに落ち着くみたいだけど、それでも、太陽が高く昇れば刺すような日差し。

ところどころに休憩所が設けられているのもうなずけます。

私はタバコ吸わないけどね^ ^

神秘性と霊性に満ちた「シャーヒ・ズィンダ廟群」

さて、街中が世界遺産であるサマルカンド。

観光客も多く、日本人の姿も見かけます。

ホテルにも掲げられてるけど、各都市の時刻を表しているようで、実はまちまち。

これが中央アジアのお家芸なのかな。

入館料は50,000スム(600円)だったと思う。

チケットをもらえなかったので定かじゃないけど、ティムール廟の75,000スムより安いんだ、と思ったのを覚えてます。

入り口は、アフラシャブの丘のふもとに設けられているので、廟が立ち並ぶ回廊へ行くには、石段を登ります。

この一見なんの変哲もなさそうな階段が「天国への階段」。

なんでも、行きと帰り、段数を数えて、同じ段数だったら天国へ行けるらしい。

ていうか、行きと帰りで段数が違うなんてことがあるのかい(^ ^)

私は天国に行きたかったので一生懸命数えたけど、なんとしたことか帰る時に数えるの忘れました。

こういう不届き者は、天国にはいけないねww

 

ところで、この天国への階段の途中にある、15世紀に建造された「コシュ・グンバズ廟」。

こんな美しい双子のドームが現れるから、数を忘れちゃうのかも。

そして、ここが「天国の階段」を登り終えて、目に入る光景。

青の世界が広がってました。

少し進んでから、振り返った図。

このほうが、さっきのドームが入るのでカッコいい^ ^

階段を登り終えて、すぐ左手にあるのが「アミール・ゾダ廟」。

ティムールの将軍の息子を祀った廟ですが、背が高過ぎて、超広角レンズでも使わないと全身が入らない。

こちらはその反対側にあるトゥグル・テキン廟。

こちらは将軍の母親の名前に由来してます。どちらも14世紀の建造でけっこう古いけど、青い側壁がしっかりしてるよね。

ところで、このニューヨーカー(かどうか知らないけど)は、なかなかどいてくれないので、勝手に撮ってしまいました^ ^

さて、回廊を先に進みましょう。

青い空と青の回廊に囲まれた「シャーヒ・ズィンダ廟群」

少し開けた中庭のようなところに出ます。

その中庭の手前にあるのが、誰の廟なのか不明という「八角形の廟」。

誰のお墓かわからないなんて、ミステリアスだ。

そして、「八角形の廟」を過ぎると、これまた美しい廟が並んでます。

ところが、この美しい廟。「地球の歩き方」に名前が載ってません(笑)

Googleマップを見ても同じ。いったい誰の廟なのだろうか?

でも、この名無し廟が一番美しかった。

たんに、棺を前に構図として写真を撮りやすかっただけと思われるが^ ^

この名無し廟には、観光客がまとわりつかないので、ゆっくり眺められました。

ところで、「シャーヒ・ズィンダ」とは、ペルシア語で「生ける王」を意味します。

この「生ける王」とは、イスラム教の預言者ムハンマドの従兄弟クサム・イブン・アッバースのこと。

イスラムの教えを中央アジアに伝えたとされる人物です。

クサム・イブン・アッバースは、ここで礼拝を行っている最中、不幸にも異教徒に襲われ首をはねられてしまう・・・

ところがなんとしたことか、彼はまったく動じず、礼拝を終えると自分の首を抱えて、井戸の中に入っていったという・・・

なので、伝承では彼は殉教せず、地下の洞窟に姿を消して今も生きている(=生ける王)と信じられているみたいです。

すさまじい伝承ですね。

「シャーヒ・ズィンダ廟群」が、サマルカンド最大の聖地といわれるゆえんです。

では、さらに奥に進みましょう。

奥といっても、このアーチをくぐると終点です。

アーチをくぐりぬけたところ。

廟が3つ、コの字で囲むように建っています。

左から「トゥマン・アカ廟」「フッジャ・アフマド廟」、右側の女性がモデルになっている廟は、これまた「名無し廟」とのこと。

名無しとはいっても、ティムールの奥さん「クトゥルグ・アカ」の廟とはうわさされているみたい。

見事なモザイクに、

中に入れば、どのモスクもそうであるように、とてもひんやり。

中と外で、5度以上は違うと思う。

そして、ほんとにイスラム建築は美しいな・・・

棺には、黙って一礼。

では戻りましょう。

ゆっくり見学して、約1時間。

帰り際に、バスが到着して、大勢の団体客が押し寄せてきたから、午前中の早い時間に訪れたのは正解だったと思う。

天国の階段の脇のドームに見惚れながら階段を下ります。

だから、数えるの忘れちゃったんだな^ ^

青い空と青いタイルに囲まれた、時間の迷宮のような「シャーヒ・ズィンダ廟群」でした。

街歩きも楽しいけど、こういう世界遺産めぐりも楽しいね。

でも暑かった・・・日陰に避難して、お茶の一気飲み。

では、次は、あそこに見えるビビハニム・モスクに行きましょう。