【日本平ロープウェイ】から見下ろす駿河湾&孤独なヤマトタケル像

久能山東照宮の参拝をすまし、1,159段の石段を登った呼吸も整いました。

では、これから、ロープウェイに乗って「日本平」に参るとしましょう。

久能山東照宮の標高が216m。日本平の標高が307m。

数字だけ見ると、そんなに大したことはありません。

が、六本木の泉ガーデンタワーが216m。天王寺のあべのハルカスが300mなんです。

これらのビルを、徒歩で登るようなものですから、本当にこたえました(^^)

久能山東照宮は、日本平までクルマやバスで行き、そこからロープウェイで下ってくるのが王道というのは実感です。

そのロープウェイ乗り場は久能山東照宮に併設されています。

駿河湾を見下ろす日本平ロープウェイ

よく晴れた4月の週末。久能山東照宮は多くの観光客が訪れています。

東照宮の社務所には、ロープウェイ乗り場だけでなく、お土産屋さんも併設。

混んでるかな、と思いきや、前便の出発直後か、空いてます。

日中は10分間隔です。夜景で有名な日本平なのに、運行終了が意外に早く要注意。

片道700円。往復1,250円です。

私は、東照宮のふもとにクルマを止めているので、往復です。

1,159段の石段を、今度は下らなくてはならないんだと、思い出します(^^)

さて、日本平からのロープウェイが到着しました。

「黙乗に協力を」って書いてあるけど、私は常に一人旅なので、常に黙乗ですw

全長1,064m、高低差120m、所要時間5分の日本平ロープウェイが出発です。

いきなり眼下に広がる駿河湾。

地上までもかなりの高さがあるので、スリル満点!

東照宮行きのロープウェイとすれ違い。

そんなにロープウェイの乗車経験は多くないですが、指折りの絶景なのではないでしょうか。

そして、山頂駅ともいうべき「日本平」駅に到着です。

日本平ロープウェイは1957年の開業。今年(2022年)で65年の歴史。

ゴンドラも、何回かイメージチェンジされたみたいです。

広々とした名勝地「日本平」を散策する

では、日本平を歩いてみることにします。

この第一級の名勝地、私は来るの初めてです。いちおう見どころの見当をつけてから。

徳川家康の紋章の隣にコインロッカーもあります。

ロープウェイ駅を出れば、広い駐車場。ここまでクルマで来る人が大半なのでしょう。

まずは展望台に行ってみます。

天気が良くてよかった。

焼津のほうまで見渡せます。

富士山は、少しづつ霞みはじめて、アタマだけ。

日本平「夢テラス」から眺める富士山

日本平「夢テラス」という展望所兼食事施設があったので、のぞいてみました。

これこれ。日本平といえば「ヤマトタケル」でしょう。

最近「古事記」に興味を持ちはじめたからですが、この「ヤマトタケル像」には、ぜひともお目にかかりたい。

テラスの1階はレストランでした。

そして、テラスを歩きます。

こりゃ、気持ちがいいわ。

これは静岡市街の方角。

日本平は、約10万年前に隆起により、いまの丘陵地が形成されました。

だから、「観光地百選」などで一位を受賞する、360度の視界が効く一大展望台なんです。

ところで、肝心の富士山はというと・・・すそのが見えないので、迫力に欠けます。

やっぱり、富士山は1月や2月の冬だよな。4月でも遅すぎたようです。

朝早ければ、もっとクッキリしてたんでしょうけど。

孤独に立ちはだかる「ヤマトタケル」像

では、私にとっての本命。「ヤマトタケル」像を探しに行きます。

夢テラスからは、かなり離れています。なんで、そんな端っこに置いたのでしょうか。

と思いながらたどり着くと、なんかすごい・・

周囲に何もなく、ほんとに「ヤマトタケル」が草なぎの剣をもって、賊を平定している姿のよう。

こんな孤独な像は初めて見ました。

「ヤマトタケル」は、第12代景行天皇の第3皇子。

美しくも狂暴だったので、熊襲の征伐などの命をやるが、熊襲どころか出雲までも平定して帰還してしまう。

景行天皇は、帰還まもない「ヤマトタケル」に、今度は尾張や相模など、東方の征伐に向かわせる。

父にうとましく思われているのに気づきながらも、「ヤマトタケル」は東征。

その途中で、火に囲まれながらも、周囲の草をなぎ払い、賊を倒したのが「日本平」である。

なので、この「日本平」近辺には、「草なぎ」や「焼津」など、「ヤマトタケル」を彷彿させる地名が残されている。

草なぎの剣を授けてくれた叔母の「ヤマトヒメ」などをのぞいて、戦いには基本的に一人で立ち向かった「ヤマトタケル」。

その孤独な生涯を模して建てたとすれば、まさに神話通りのストーリーに見えます。

ロープウェイ駅への帰り道、「東展望台」という看板が目に入ったので寄ってみました。

「はじまりの鐘」という名前がついてます。

「ヤマトタケル」が火攻めにあいながら、危機を脱し、再起を誓った場所。

「苦闘を乗り越えての挑戦」という意味を、この鐘にこめているという説明書きがありました。

肝心の富士山は・・やっぱり薄い(^^)

ロープウェイ駅で「静岡まぐろ丼」を食べる

さて、お腹もすいたので、ここで食べてしまおうと考えました。

ロープウェイ駅には、レストランだけでなく、お土産屋さんも併設されています。

「静岡まぐろ丼」といきますか。

席に座って、できあがりを待ちます。

おお、駿河湾のマグロでしょうか。

新東名・駿河湾沼津SAの「まぐろづくし丼」には、一歩ゆずるとしても迫力あります。

多めのワサビがきいて、とてもgoodな食べ応えでした。

満腹して、すっかり体力を回復して、下りのロープウェイに乗ります。

そして、久能山東照宮を過ぎて、ふたたび望む駿河湾。

1,159段の石段を下り切りました。

景色はいいし、適度な運動にもなる。

久能山東照宮と日本平の組み合わせは、体力に自信のある方限定で、ふもとからのアプローチがおすすめです!(^^)!