薩埵峠(さった峠)からの絶景 富士山&駿河湾&東名高速のハーモニー 

みなさん、静岡県の薩埵峠(さった峠)をご存知ですか。

歌川広重「東海道五十三次」でも描かれた、東海道の難所だったそうです。

そこへ、なぜ行こうと思ったのか?

まずこれをご覧ください。

自然と人工物が調和した、すごい絶景だと思いませんか?

私は、富士山の撮影スポットを探していて、偶然目にして、たちまち行きたくなりました。

 

本日のドライブは、富士五湖周辺の「逆さ富士」めぐり。

そこから、朝霧高原を南下して、薩埵峠へ向かいました。

さっそく、みてみましょう。

超困難! クルマでの薩埵峠アプローチ

ところで、この薩埵峠へのアプローチは困難を極めました(笑)

というのも、富士宮方面から国道52号線を南下してきた場合なんですが、ちょうど新幹線と交差するあたりからルートをグーグルマップに任せると、こんな感じになります。

国道1号線から、ちょこっと入れば薩埵峠みたいな感じがしませんか。

ところが、これが大きな誤りで、このあたりの1号線は富士由比バイパス、つまり完全な自動車専用道路。

脇に入れるわけがないんですね。

そもそも、高低差が200mくらいあるのに、こんな指示をするなんて・・・

もちろん、グーグルマップを完全に信じ込んだ私の敗北なんですが。

ちなみに、興津側から、ちゃんとルートどおりに通れば、クルマでも簡単に薩埵峠の展望台へ行けます。

旧東海道を由比側から登る

ようやく、バイパスから外れることができ、いざ薩埵峠へ。

このへんは、ふーん、これが旧東海道か、みたいにクルマを走らせてました。

(もちろん、撮影はクルマを止めて行っています)

怪しい予感がしたのは、このあたりから。

うわ、これを登るんかい!?

道幅が狭く、ガードレールもない。

これ、脱輪したら、間違いなく、東海道本線の上へまっしぐら。

しかも、こんな状態で、対向車が現れます。

あれ、上りと下り、譲るのはどっちだっけ? などと思いながら、私がバックで下ります。

しかも2度も・・・

由比側から登ったのは、完全に失敗です。

旧東海道から眺める紺碧の駿河湾

でも、苦労の甲斐あって、ようやく中腹に。   

なんとか、路駐できそうなスペースを見つけて、クルマを降ります。 

富士山とみかんの組み合わせ。

路上に、無造作に落ちてるし。

そして、紺碧の色が広がる駿河湾。

  

真下を走る東名高速道路。

 

こうしてみると、東名高速道路の建設って、大変だったんだろうな。

完全に、海岸に橋脚を埋め込んでいます。

 

今まで、何度か東名高速走ったことあるけど、足元がこんな風になっているとは気づかなかった。

 

歴史を感じる薩埵峠の石柱

さらにクルマを移動させ、薩埵峠の石柱のある場所へ。

 

2度の合戦があったと記されています。

2度目は戦国時代。

ここを通らないと、東西に赴けないので、かっこうの戦場になったようです。

富士山を眺めながら戦った武士たちの心中はいかに。

  

なんか、すごい場所ですね。

ここが、日本の誇る大動脈の一地点とは。

 

薩埵峠展望台から感じた自然と人工物の調和

展望台にたどり着きました。が、満車です。

  

なんとか路駐して、展望台へ。

 

展望台からのぞむ富士山と駿河湾。

ここは、やはりクルマでくるところではないですね。ハイキングコースになっています。

拡大するとこんな感じ。駐車場のキャパも数台だし、由比駅から1時間かけて歩いてきたほうが、楽しそう。

展望台ではみかんを売っています。

遊歩道が続いていました。

 

遊歩道の先に、さらに展望台が。

 

日本人が、建造物にアートを込めた事例なのでは、と思ってしまう。

地形を利用した東海道本線に富士由比バイパス。

東名高速の緩やかなカーブ。

見事なほどに、自然と調和しています。

しかし、ガードレール錆びてる。メンテナンス大変だろうな。

静かに青く広がる駿河湾。

この峠道は、あとから造られたもの。

かつては「親知らず子知らず」と呼ばれる断崖絶壁が海に落ちこむ海岸を通らざるをえなかったそうです。

「親知らず」って、北陸地方の地名かと思ってましたが、こちらが本家本元だったのかな。

とにかく、ここが、東海道の由比宿と興津宿を結ぶ難所。

今いる場所に道が造られたのは1655年。

「朝鮮通信使」を迎えるにあたり、安全に通れるこの峠道を幕府の命で建設したようです。

タイムマシンで、今から500年さかのぼって、この景色を見てみたい。

そう思わせる風景です。

興津側からの入り口

いちおう、こちらが興津側からの東海道入り口です。

ここから入れば、由比側のような道幅1台分などということはありません。

しかし、駐車場のキャパに問題があるので、やっぱり徒歩がおススメかな。

いい運動にもなりますし。

薩埵峠から新東名へ

薩埵峠から新東名に至るまでも、けっこうすごい道を通りましたよ。

グーグルマップオンリーだと、タフになります。

新幹線にも出くわしました。

バラエティにとんだドライブでした。