旅人が旅に求める感性は多種多様。
それこそ旅人の数だけ、旅のニーズがあると思いますが、異国を歩いていて、観光地でもなく、ただの日常を観察するのも楽しいイベントです。
動画はこちら
スコールのマラン駅にて
突然、くるったように降り出した雨。
熱帯雨林地方のそれは、まさに躁病の発作をおこしたかのごとく、獰猛に大地を襲います。
しばらく流れる雨を眺めてましたが、スラバヤへ向かう列車は15:56。
チケットを買いましょう。
マランからスラバヤまでは100kmほど。
それを2時間34分で走る列車です。
それを12000ルピア(112円)とは安い。
待合室に座って、人の流れを眺めます。
チケットは、端末からでも帰るIT先進国インドネシア。
では、ホームに参りましょう。
マランからスラバヤは、正確には95kmなんだね。
首都ジャカルタまでは904kmだ。
ホームに上がって気がついたけど、まだスコールがあがってなかった。
そのスコールの雨を利用して車両を清掃するKAIの係員。
KAIというのはインドネシアの国鉄。
Googleマップにも対応してるので、とても便利。
ちなみに、これから乗る列車の始発駅はなんとスラバヤ。
すなわち、スラバヤを出てスラバヤに戻る循環列車だった。
いっこうにおさまる気配のないスコール。
架線が張られてない未電化路線なので、屋根も掃除しちゃうみたい。
列車を待つ乗客と清掃職員。インドネシアの日常。
ほんとにご苦労様です。
ホームの先端まで歩いてみました。
雨に煙る駅って、風情あるなあ。
警笛を鳴らして、列車が進入してきました。
KAIの文字が誇らしげ。スラバヤ・コタ行きです。
マラン ⇒ スラバヤ列車の旅
列車はほどよい乗車率。
まさかエアコンがついてるとは思わなかったけど、シャープ製でしたw
雨の中、楽しいインドネシアの列車旅。
そして、雨があがって左窓に姿を現したアルジュナ山。
標高3,339m。かろうじて富士山の方が高い休火山。
列車は各駅に停まっていきます。
インドネシア第二の都市スラバヤに向かっているので、乗ってくる乗客の方が多い。
現れた車内販売。鈍行列車にも登場するサービス。
インドネシアの国鉄素晴らしい。
そして、これもインドネシアの日常。
刻々と形をかえていくアルジュナ山。
水田が多いのも日本に似てるけど、椰子の木みたいなのが畦道にはえてるところが南国風。
PORONGと書いてポロンという駅。
そして日が落ちました。
スラバヤまで行く乗客は意外に少なくガラ空きに。
ところで、スラバヤにはターミナル駅がいくつかあるので注意。
この列車はスラバヤ・コタ駅行き。
スラバヤ旧市街にある駅で、かつてはここがもっとも賑やかだったんでしょうが、私はそのひとつ手前スラバヤ・グブン駅で降ります。
明日乗るブルートレインの始発駅もスラバヤ・グブン。
いまはこちらが商業の中心ってとこですか。
そして、スラバヤ・グブン駅に到着。
あれ、もうひと駅走るはずなのに、もう機関車が切り離されてる、不思議???
バーでお酒を楽しむインドネシアの日常
徒歩でもホテルに帰れたけど、早くお酒を飲みにいきたくて、利用したベチャ。
そして、陽気で親切だったべちゃ乗りのおじさん。
さっそくホテルから近いバーに出向きました。
昨夜は徹夜でお酒が飲めなかったから今夜はどうしても飲みたかった。
Googleマップであたりをつけておいたバーは、とてもシブい感じ。
中はさらにシブい。
イスラム教徒が9割以上を占めるインドネシアに、こんなアメリカナイズされたバーがあるとは。
そしてこれが、インドネシアの日常。
場所はこちら。
値段もそんなに高くない、良心的。
まずはハイネケン。
日本人は珍しいのか私に興味をもつも、さりげなくオーダーをとるカッコいいママ。
さて、お腹も空いた。
専属のバンドがジャズを演奏しはじめました。ますますいい雰囲気。
注文したチキンステーキ。
それにしても、異国のバーというのは刺激的だ。
ひとり旅において、もっとも孤独感の高まる場所と言ってもいいかもしれない。
そして、酒に酔った感じが、いっそう孤独感をかきたてる。
仕事では孤独になれない。
だから旅では、徹底的に孤独に浸りたい。
オーダーしてないのに、ふたたびハイネケンが置かれた。
見知らぬインドネシア人が、私におごってくれたとのこと(^ ^) good!
インドネシア弾丸旅の2日目が過ぎていく。
考えてみれば、
仕事を退けて、羽田からANA深夜便でジャカルタ。
ジャカルタからスラバヤに飛び、今日未明、というより深夜1時からブロモ山のツアーに参加。
神秘的な夜明けとクレーターを歩いて、マランのカラフルな村を歩いて、
そして、このバーにやってきた。
旅に出て、はじめて気持ちが落ち着いた場所。
インドネシアの日常に乾杯。
明日は、ブルートレインに乗って、スラバヤからジャカルタへ移動します。