私の勤める会社でも、以前からそのような仕組みはありましたが、試行にとどまり本格運用にはほど遠い状況。
ところが、このような社会環境の変化で、遅ればせながらですが、本格導入開始。
無線ルータの数が足りないとか、ドタバタだらけでしたが、ともかくテレワークがはじまりました。
多くの社員が戸惑いながらだと思いますが、最初はなんだってそう。
まずはやってみる。
この行動が大事なんですよね。
このテレワークの普及は、ひょっとしたら経済圏を一気に逆回転させる破壊力を持っていると、私は感じました。
まずは、私自身の実体験から。
すぐに出たテレワークの絶大な効果
私のオフィスでの仕事は、主に企画。
だから、作業はほとんど、インターネットやその他の資料を分析して、企画書やプレゼン資料の作成がメインとなります。
だから、テレワークなんて、水を得た魚。
要するに、パソコンでなにかを創作するビジネスなら、ほぼ100%テレワークに移れるんです。
効果は絶大です。
私の実体験だけでも、
- 無駄な会議が減った
- 無駄な書類のやり取りが減った
- プロセス不問、成果物重視になった
- 成果物を出すために、仕事の段取りがよくなった
- 自分でビジネス環境(空調や食事時間など)を設定できるので生産性が上がる
私は自転車で通勤してるので関係ありませんが、テレワークが定着すれば、
- 満員電車の苦痛から逃れられる
- 企業も交通費を払わなくてよい
こんな、効用もありますね。
さらに、
- 働かないオジサン
- おしゃべりばかりのオバちゃん
こんなのも視界に入ってくる必要がなくなるので、精神衛生上も非常によろしい。
思う存分ビジネスに集中できます。
もう一つ付け加えるならば、これが私にとって一番大きいんですが、
ZOOMで見られますからね!(^^)!
自然と整理整頓を心がけるようになります。
テレワークのデメリット
デメリットは、スタッフの顔や表情が見えにくい、といったところでしょうか。
いちおうマネジメントする立場なので、スタッフの表情を見て、悩んでたり行き詰まっていたり、そんな顔してたら、声をかけたりしてフォローするのも役目なんですが、それはできない。
このデメリットは、実は意外と大きいんです。
若いスタッフだと、困りごとをなかなか上司に言い出せないケースも多く、それを事前に察知してあげるのも管理職の仕事ですから。
コミュニケーションのマネジメントがテレワークの課題。
しかし、VRがそれを解決しちゃったりして(^_^)
現場の方々の苦労
私の勤める会社でも、いわゆる「現場」があります。
そこは、接客する場であったり、実際にモノを作ったりメンテしていたり。
そこで従事する方は、直接的なテレワークは無理ですね。
でも、テレワークが広く浸透すれば、定例会議などをなくしたり、現場への直行直帰が当たり前になるなど、社員の負担感は減っていくはずです。
テレワークの最大の効用は自己の成長
テレワークのメリット・デメリットを述べましたが、本来の効用は、もっと大きなところにあります。
誰しも、会社で働くことで、自己を成長させたいと思っているでしょう。
でも、その会社でしか使えないスキルだけが蓄積されていっても、成長とはいえない。
テレワークで付加価値を生産することで、グローバル標準なスキルが身についていくことが約束されます。
要するに、テレワークで仕事をこなせるなら、どんな会社、どんな業界に転職したって、その日から仕事が出来る人材になれるということです。
経済圏を大きく変える可能性あり
こうなると、会社なんていらない、などというゼロ百理論が現れますが、会社は必要です。
ただし、本社オフィスは、ひょっとしたら、いらなくなるかもしれない。
都内に本社を置く日本の主要な企業が、本社オフィスや東京事務所を置かなくなったら。
無駄な、賃料や光熱費などのランニングコストが激減。
首都圏の東京一極集中という経済圏に大変化が起こるかもしれません。
月並みな話ですが、私の勤める会社も、数年前に、本社をある駅前から別の場所に移したところ、駅付近の飲食店の売り上げは激減。
そうなる前から商工会からクレームが来ていたほどです。
オフィスが移動するだけでこれですから、オフィスという概念がなくなったら・・・
要するに、移動や集合を必要としないビジネスは、すべてテレワークに移行できる。
こういう経済試算って、どこかの研究所がやってたりするのかな。
日本、あるいは世界のGDPは相当落ちるでしょうけどね。
人類は、古代から、移動することに、多大なコストをかけてきた。
人の足で歩く時代から、動物の背中、馬車、列車、自動車、飛行機と。
それは、移動が必要だったからです。
情報革命は、その移動すら、不要としたわけですね。
移動が必要なのは、「旅を楽しむときだけ」になるような気がしてきた。
そう考えると、リニア中央新幹線なんて、開業する頃には、需要がなくなっているような気がしないでもない。
テレワークの効用は経営陣にどんどん進言しよう
日本の会社は、日本国と同様に外圧がかからないと変われないので、この緊急事態宣言を逆手にとって、改革にチャレンジすべき、と考えます。
Yahooニュースとか見ると、「テレワークを導入してみたものの・・・」みたいなネガティブワードが並んでますが、なぜ日本人は、良い部分に目を向けようとしないのでしょうか?
慣れないうちは、多少の不便もあるでしょうが、効用のほうが大きいんです。
この状況が、数ヶ月も続いたら、「なんだ、人と会わなくたって、ビジネスは進められるじゃん。」と、誰しもが気づくと思うんです。
テレワークで、付加価値を生産すると、その生産スキルは、グローバル標準。
自分が成長していることを、肌で感じ取れる。
経営陣は、このような現状に疎いので、管理職がどんどん効用を経営陣に進言し、テレワークを当たり前のようにするべき。
経営陣に発信する機会のある役職の人は、発信する義務があります。
皮肉にも、社会の大不幸が、従業員満足度を最大にする大チャンスを運んできてくれました。
この機会に会社を変革できなかったら、永久に、従業員が働きやすいといった職場環境は構築できないと思います。
テレワークが当たり前でない会社に、IT世代が就職しようと思うでしょうか。
そもそも、テレワークで結果を出せない人は、オフィスで働いたって結果を出せないですよ。
自己管理ができない人ってことですから。
システムはレンタルすれば十分
ここで、たった一つだけ、経営者に素人アドバイスですが、
これ、愚の骨頂です。
そもそもレガシーベンダは、ハードを売ってナンボなので、ソフトウエア開発やコンサルティング能力を持ち合わせていません。
そんなところに「テレワークを・・・」なんて相談したら、カスタマイズも効かないガッチガチのシステムインフラを掴まされます。
世の中、サブスクリプションで、必要なものは必要な分だけ借りる時代なんです。
システムを自前で所有するなんて、超時代遅れ。
ZOOMのセキュリティが心配なら、資料をそこに載せなければいいだけ。
社内資料は、シンクライアント化された仕組みで共有し、会議での意見や表情や臨場感だけZOOMで共有すればいい話です。
ピンチをチャンスに変える、という言葉がありますが、旧態依然とした会社は、この全世界が危機的状況の今、会社の体質を変えるチャンス到来なのかもしれません。