【モンバサ⇒モシ①】ベルトなし最前列でケニアの大地を楽しむミニバスの旅

移動日。テンションの上がる朝。

これからアフリカ大陸の内部に入り込んでいくので、そりゃテンションも上がる。

アフリカ大陸のバス移動が今回の旅の目的でもあるので、さすがに昨夜は興奮してなかなか寝付けなかった。

モンバサ発モシ行きのバスの出発時刻は6時半。

でもなぜか6時には来いよ、と言われていたので、5時半に起きて、まだ暗い未明の街を歩きます。

モンバサ・バスストリートでのひととき

アフリカの夜の街は危険だとも言われていたので、慎重に灯りを探しながら歩くけど、未明にもかかわらず店が開いていたり、ふつうに通行人もいる。

どんな生活リズムなんだろ?

私が勝手に名付けた「モンバサ・バスストリート」を南に歩いていくと、ちょうどこのあたりが、昨日チケットを購入したオフィス前。

朝のお祈りを済ませたムスリムの方が、礼拝所から一斉に出てくる、そんな場所です。

近くにいたスタッフらしき兄さんに、チケットを見せて「このバスがモシ行きか?」と尋ねてみる。私のシートナンバーは2。

モシ行きで間違いないらしいが、どこにも行き先が書いてない。

まがりなりにも国境を越えていくバスなので、さぞデカいラグジュアリーシートのバスを期待していたけど、いっぺんにくだかれた。

エグゼクティヴと書いてあるけど、ただの16人乗りのミニバスである。

トヨタ車だからエグゼクティヴなのだろうか。

このバスに定員16名乗ったら、どこに荷物を詰め込むんだろうと思ってたら、とにかく詰め込む、詰め込む。

私のキャリーもつぶされながらも格納された。屋根に乗っけられたらどうしようと思ってたので、一安心。

ところで、6:30出発なのに6時に来させられたけど、6時半になっても発車する気配まったくなし。

乗り込んでる乗客もまばら。

その乗客に食べ物を売りに来る売り子。

さて、私も乗り込んで出発を待ちます。

シートNo.2は、最前列シートの真ん中。

両サイドはエアバッグまであるのに、こちらはシートベルトもない。

つまり、このバス内で、もっとも危険な席・・・

チケット買う時「写真が撮りたいのでフロントロウを・・・」と言うと、ちょっと困った顔をしてた意味がようやくわかりました。

満席が常のアフリカのバス、当然左隣には大男が座ってます。

モシまで300キロ以上、さてどうなることやら、神頼み。

ノンストップで行ければ6時間くらいで着くんでしょうが、webの情報だと10時間近くかかるといううわさも。

ミニバス最前列シートの旅

とにかく、東アフリカを横断するバス旅、はじまりました。

出発時刻は7時ちょっと過ぎ。

満席になるまで、乗客をかき集めていたみたいです。

それでも、2つ3つ席が空いてますが、いろんなところで止まり、そして声をかけ、セールスしています。

アフリカのバスは満席にならないと動かない、は、本当のようでした。

このガソリンスタンドで、二人連れが乗り込み、ようやく満席になったようです。

いよいよモンバサの街を出ます。

インド洋ともお別れ。

鉄道ですか・・・

そういえば、尊敬する故植村直己氏はキリマンジャロ登山の際、モンバサから鉄道で内陸部へ移動していました。

そのときを、裸電球が吊るされただけの駅、みたいな表現をしてますが、私はそこをバスで移動します。

そんなことを考えていると、また路肩に止まって乗客の入れ替え。

降りる人もいるんですね。

みんながみんな、タンザニアへ国境越えするわけではないのでした。

郊外に出ると草原っぽくなるけど、

数キロおきに集落があらわれる、そんな感じです。

これだけ荷物が積載されたらバスも本望でしょう。

これがケニアのバス旅。

意外と交通量も多い。

運転手も飛ばすのかと思ったら、80キロを超えると鳴るアラームに、律儀に反応しています。

でも、遅いクルマは容赦なく追い抜く。

抜くのはいいけど、危なくないか・・・

だって、対向車、すぐそこまで来てるよ・・・

そんな心配はあるけど、景色がだんだんアフリカらしく雄大になってきた。

だから、追い抜く時とかスリルがあって、思わず身体に力が入るけど、やっぱり景色が見えた方が楽しい。

最前列で正解だったな、と幸せをかみしめます。

座席もきゅうくつで腰が痛くなってくるけど、特等席でアフリカ景色の映画を見ている気分。

と、思ってたら、突然渋滞に巻き込まれました。

まったく動かず・・・

剛を煮やした運転手は、なんと路肩走行。

渋滞の原因は、なんとトラックとバスの事故。

追突っぽいから、居眠り運転??

運転手に「事故はよくあるのか?」と聞くと、「よくある」と即答。

では「セーフティドライブ、プリーズ」と肩をたたくと、隣の乗客が笑ってる。

そりゃ、あなたはいいよ、エアバッグまでついてるし(笑)

言ってるそばから、運転中にスマホをいじくる運転手。やめてくれ・・・

この抜き方も怖い・・・前が見えないじゃん。

余計なことは考えず、景色を眺めることにしました。

まだ、いわゆるサファリには入ってないんだけど、突然出現した動物の群れ。

右手に現れた鉄道。

敷設し直されたとは思うけど、これがウガンダ鉄道。

故宮脇俊三氏が書いておられた「人喰い鉄道」ですね。

この先のツァボでは、鉄道建設従事者が人喰いライオンに襲われながら、命懸けでビクトリア湖畔まで敷かれたという鉄道。

 

これは、バスを待つ人たちかな。

これは、ヒッチハイク?

周囲に町も集落もないのに、突然人が現れたりする。

これは物売り?

見てると、トラックは物売りから買う人もいるみたい。

物売りの立つ位置もわかってきた。

小さな集落があると、速度低減用のダンパーがある。その付近で待ってるということ。

トラックドライバーが買っていくとなると、それなりに売り上げも上がるのだろう。

ふたたび、道が開けます。

時刻は9時過ぎ。モンバサから2時間経過。

珍しいものばかりで楽しいドライブ。

道は単調といえば単調だけど、眠気は襲ってこない。

むしろ心配なのは運転手。私が監視してます。

なんとなく、町らしい町が現れました。

ナイロビまでの道中で、主要な町になるボイらしい。

わがミニバスもメインロードを離れ、ボイの街並みに入りました。

ボイ・バスターミナルの風景

ちょうど10時。モンバサを出てから3時間。

ミニバスはボイのバスターミナルへ到着です。

物売りがいっせいに寄ってきます。

かつては、日本だって、列車で旅してれば、大きな駅に着けば駅弁売りやらお茶売りが行ったり来たりしてた。

卵で何を作るのか興味あるけど、バスを乗り継いでルワンダまで行く身。

体調を崩して、停滞なんぞできないから、私のような旅人は、うかつに屋台には手を出せない。

飲み物は大丈夫だけど、ちょっと冷えてなさそうだな。

それにしても、よく頭の上に乗せてバランス取れるもの。

この休憩時間を利用して、私は昨夜買っておいたカルフールのパンを食べました。

隣のおっさんは、物売りから買ったバナナ。

ところで、乗客は何人かがトイレに行くくらいで、下車する人はなし。

ボイまでならモンバサから何本もバスがあるので、ここからタンザニアに方角を向けるこのミニバスにわざわざ乗る必要はないんでしょう。

目の前のバスは同じ会社。モシからの帰りかな。

というわけで、きゅうくつなバスの中で過ごしたボイ・ターミナル。

本音を言えば、こういう町もひとつづつ拾って、旅していきたい。

でも、そんな夢があるから、今が楽しい。

15分ほどの休憩で、ミニバスはふたたび走りはじめました。