ルクソール 壮大なハトシェプスト女王葬祭殿【エジプト旅行記 #23】

エジプト一人旅5日目の朝。相変わらず、体調は絶好調、気持ちのいい朝です(*^^)v

40℃を超す気温の下で、屋台のケバブを食べたり、マンゴウジュースに入ってる氷をかみ砕いて飲んだりしてますが、きわめて健康。

人間、好きなことやってる時が、一番体にいいんだよね。

昨夜、どんちゃん騒ぎしてた連中も、きれいにいなくなっています。

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ウエストバンクへの連絡船

さあ、今日はナイル川の西岸、ルクソール観光の目玉ともいえる、ウエストバンクのお墓を歩きます。

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歩いて回るわけにもいかず、昨夜のうちに、クルマをチャーターしておきました。

このsusanna hotelで頼むと、5か所の墓を回って20ドル(約2,200円 370ポンド)で、チャーターできましたが、多分高いんだろうな。

出発は6時半。なので、6時に朝食をとりに、下に降ります。

狭いエレベーター・・ 少し怖い。

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一番乗り、っていうか、他に宿泊客の気配がしない。
ひょっとして、泊まってるの私だけかい?

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これ以上ない、簡単な食事(笑)

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朝食のあと、迎えに来るまで、付近を散歩。

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朝は、まだ涼しくて、気持ちいいです。

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6時半になって、迎えの人が来ました。
当然クルマで来るものと思ってましたが、なんと徒歩。

聞くと、クルマはウエストバンクに止めてある。
そこまでは、ローカルフェリーでナイル川を渡るんだ、とのこと。なるほど。

 

2人で、早朝のルクソールの街を船着き場まで歩き出します。

手になにか本を持っていたので、「それは何か?」と聞くと、「コーラン」と言って、ニッコリ。

コプト教会の前を通る時、指さして、「兄弟」と言ってました。

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ルクソール神殿を横目で見ながら、川岸へ。

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ちょうど、今フェリーが着いたのかな。人がいっぱい降りてきました。

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この、前を行く、水色のおじさんが、今日の運転手。

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ローカルフェリーは、地元の足であり、観光客の足でもあります。

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でも、今日は、エジプトお休みの金曜日。地元の人たちは、ほとんど乗ってません。

朝早いからだけかもしれませんが。

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ナイル川を見るだけでなくて、渡れるなんて、これまたいい思い出になります。

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こちらは東岸。ルクソール神殿が見えます。

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こちらが西岸。なぜ、ウエストバンクというのかわかりませんが、お墓が点在する丘が近づいてきます。

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西岸に接岸。時間にして10分たらずでしたが、意外に人が乗ってました。

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地元の人は、2階でなく、1階に乗るんだね。そりゃ、ナイルの川面なんて、見飽きてるでしょう。

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料金は1ポンド。いまどき6円で乗れる乗り物って珍しい。

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では、これからウエストバンクのお墓巡り。

迎えに来てくれたおじさんのマイカーで出発です。

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走り出して、意外にも西岸に住宅が。おじさん曰く、東岸よりも多くなってるとのこと。

なぜ? 東岸はどんちゃん騒ぎがうるさいから。ははあ、納得です(笑)

昨夜の、どんちゃん騒ぎを思い出しました。

私は、疲れ切っていたので、すぐ眠れましたが、毎週やられたら、たまんないだろうな。

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砂漠の中とは思えない穀倉地帯を走ります。

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メムノンの巨像

そして、すぐに着きました。メムノンの巨像です。

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第一印象。顔をつぶされて可哀そう!

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新王国時代のアメンホテプ3世のものだそうですが、なんか上半身がいくつかのブロックに分かれてそう。

これは、紀元前27年に起きた大地震ではいったヒビらしい。

このヒビの影響で、激しい温度差と風により、明け方にきしむような音がしていたそうだ。

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左側なんて、見るも無残。顔がない!

どんな宗教を信仰するにしても、無関係な時代に造られたものまで、こんな仕打ちをするとは信じられない。

巨像の偉大さより、むなしさを感じたメムノンの巨像でした。

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遺跡だらけのウエストバンク

メムノンの巨像を後にして、ハトシェプスト女王葬祭殿に向かいます。

名前はわかりませんが、道の両サイドには、遺跡がいっぱい。

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これも、何だろう?

運転手が解説してくれたんだけど、悔しいけど聞き取れなかった。

ちなみに運転手は、学校の先生だそうです。エジプト史を教えているとのこと。
(語学力があれば、もっともっと、いろんなこと聞けたのに・・)

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距離感の狂うハトシェプスト女王葬祭殿

見えてきました。ハトシェプスト女王葬祭殿。

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朝早すぎて、観光客がほとんどいない。ラッキーです。

ここは、いつも人混みだそうなので。

しかし、買ったチケットの半券、うかつにも失くしてしまったみたい。

チケットの半券は、思い出にいつもとってあるのに、不覚(笑)

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神殿まで乗せてくれるカートがたむろしてますが、私一人のために動かすはずないし、お願いしたら、いくらふんだくられるかわからないので、徒歩で向かいます。

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しかし、それなりに距離はあります。んッ!

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誰かが、麦わら帽子を落としていったみたいだね。

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両サイドには、お宝発掘の跡。

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大きく見えたので近いと思ったら、とんでもない。

やっと、入り口までたどり着きました。

そして、誰もいないと思ったら、ツアー客がすでにいたようです。

しかし、このスケール、ほんとすごい・・

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ツアー客は、中国人のようです。

風が急に吹くもんだから、日傘を飛ばされてる女の子。

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祭殿への坂道の途中で、振り返ります。

実は、この場所で、観光客が標的となった、銃を乱射する大規模なテロが起きています。

時は1997年、つまり今から20年前。死者は60人以上で、日本人観光客も犠牲になったとのこと。

犠牲者のそばには「観光客はエジプトから出ていけ」と書かれた犯行声明があったらしい。

 

テロの背景は、反政府勢力が、観光客を激減させ、政府に打撃を与えるため・・

なんとも、やり切れない出来事です。

 

20年経った現在。入り口の警備は、シャツの中のパスポートケースまで点検する入念さでしたが、こうして、私が気楽にこういった場所を訪れることができるのも、観光警察のおかげといえます。

 

しかし、この美しい景色。

これが一瞬にして凄惨な光景に変わってしまうなんて、想像できません。

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もう一度、坂を下りて、祭殿を眺めます。

この雄大さ、アブ・シンベル神殿とも、また違った種の凄みです。

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また、これ全部ハトシェプスト女王?

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しかし、この保存状態の良さ。ほんとに、3000年以上も前の建造物??

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3000年以上経て、なお色が落ちていない。

完成時の鮮やかさは、想像ができません。

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太陽神ラーでしょうか。

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アヌビス神?

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ハトホル女神ですか?

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陽気なおじさん。また、バクシーシで小銭がなくなってしまう(笑)

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1時間以上もいたでしょうか。そろそろ、次の目的地へ。

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出口と書いて、出口でない??

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カートは、中国人の団体で行ってしまいました。徒歩で戻ります。

陽も高くなり、またまた連日の炎天下に。

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もう一度振り返ります。サングラスを外して、生の画像を叩き込みます。

日差しが強すぎてサングラスかけてないと、目も開けられないんだけど、すると崖の岩の色とかがイメージと違っちゃうんだよね。

できるだけ、生の状態で記憶にとどめておきたい、そんな風に思うハトシェプスト女王葬祭殿でした。

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